セッション情報 |
要望演題5 「肝疾患に対する最新の治療 -基礎から臨床まで-」
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タイトル |
UFTとメロキシカム(モービック)が奏効した転移性肺腫瘍の一例
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演者 |
大橋 朋子(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科) |
共同演者 |
古賀 荒太郎(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 内田 匡彦(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 岩佐 勉(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 杉 満紀子(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 水谷 孝弘(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 武元 良祐(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 吉本 剛志(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 宮原 稔彦(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 福泉 公仁隆(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 原田 直彦(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 中牟田 誠(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科) |
抄録 |
症例は80歳女性。20年前よりC型慢性肝炎の診断でK病院、近医で投薬加療されていた。平成17年12月S5に2cmのHCC初発で平成18年1月に当科でRFA&PEIT施行した。平成19年11月のCTでS5、6、7にHCC再発及び左肺下葉に27mmの分葉 状結節を認め同年12月12日、精査加療目的で入院となった。WBC 3400/μl, RBC 350×104/μl, Hb 11.5g/dl, Plt 8.1×104/μl,PT 84%Alb 2.9g/dl, T.bil 0.9mg.dl, AST 68IU/l, ALT68IU/l, AFP 177.5ng/ml, PIVKA-2 162mAU/ml。原発性肺癌の各種マーカーはすべて正常内であった。平成19年12月14日に多発HCC再発に対しTACEを施行した。12月19日のCTで左下肺の結節の増大、左右上下肺に多発性に新たな結節影を認めた。原発性肺癌で上昇する各種マーカーが正常範囲であること、経過よりHCCからの転移性肺腫瘍と考えられた。高齢であることを考慮し、肺転移に対し12月22日よりUFT 300mg/日、メロキシカム(モービック)10mg/日の内服を開始し、外来で加療継続する方針で12月29日退院となった。その後CTで治療効果を観察したところ、徐々に肺転移は縮小し、現在も内服継続加療中である。UFTとメロキシカム(モービック)が奏効した転移性肺腫瘍の一例を経験した。肝癌肺転移症例に対し、比較的副作用の少なく、負担の少ないUFTとモービックを併用した治療は選択肢になりうると考えられ、文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 |
転移性肺腫瘍, 化学療法 |