セッション情報 | 一般演題 |
---|---|
タイトル | 右大動脈弓による嚥下障害の一例 |
演者 | 伊集院 裕康(天陽会中央病院 内科) |
共同演者 | 時任 大吾(天陽会中央病院 内科), 厚地 良彦(天陽会中央病院 内科), 高濱 哲也(天陽会中央病院 外科), 上園 亜未(天陽会中央病院 リハビリ科), 通山 めぐみ(天陽会中央病院 検査) |
抄録 | 嚥下障害にて来院した右大動脈弓を経験したので報告する.症例は36歳男性. 糖尿病に対し現在インシュリン療法および睡眠障害 パニック症候群にて通院中. 胸のつかえ感および心窩部痛あり2007年5月上部内視鏡にて逆流性食道炎の診断 パリエット(ラベプラゾールナトリウム) ガスモチン(クエン酸モサプリド)内服にて心窩部の痛みは改善した. 9月再度 内視鏡ではほぼ逆流性食道炎は改善した. しかし 胸部の詰った感じが継続する. ご飯やパンは食べれないのでゼリー ラーメンしか食べられない嚥下障害持続し来院した. 理学的には異常所見なし. 精査目的にて 胸部のMDCTを行なった. 右大動脈弓を認め 左鎖骨下動脈が食道背側を走行し、気管支と左鎖骨下動脈にて圧排されていた。 その所見は 3D表示にて明瞭となった.食道透視にても同部の圧排所見を認めた. 実際食物をガストログラフィンにて混ぜ造影(嚥下造影検査)すると ラーメンはスムーズに嚥下できたが パンは狭窄部位にて停滞した. 大動脈弓の異常により気管食道を血管構造物が取り囲み狭窄を来たす血管輪は先天性心血管系異常全体の1%に過ぎなく 比較的稀と思われるが診断にMDCTが有用で 病態把握に嚥下造影が有用であったので報告する. |
索引用語 | 右大動脈弓, MDCT |