セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
145:総胆管結石と鑑別が困難であった乳頭部の早期胆管癌の1例
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演者 |
柴崎 信一(国立病院機構 嬉野医療センター外科) |
共同演者 |
富永 哲郎(国立病院機構 嬉野医療センター外科), 和田 英雄(国立病院機構 嬉野医療センター外科), 古川 克郎(国立病院機構 嬉野医療センター外科), 黨 和夫(国立病院機構 嬉野医療センター外科), 岡 忠之(国立病院機構 嬉野医療センター外科) |
抄録 |
症例は72歳女性。主訴は右季肋部痛、背部痛。自然軽快を繰り返す、一過性の肝機能障害の精査加療目的で当院紹介となった。入院時血液生化学検査では、ALP 452 IU/L、γGTP 170と上昇を認めるほかは、CEA、CA19-9ともに正常範囲内で異常は見られなかった。腹部CTにて肝内胆管、総胆管は拡張し、下部総胆管内に直径9mm大の病変を認め、MRCPでも総胆管から肝内胆管にかけての胆道の拡張と胆管下部に数個の円形の欠損像がみられた。以上の所見から総胆管結石と診断された。内視鏡的十二指腸乳頭括約筋切開術による内視鏡的切石術を試みたところ、結石は採取されず、腫瘍性組織が得られ、ERBDチューブを胆管内に留置し手技を終了した。病理診断は腺腫であったが、胆管癌の可能性を否定できないことから、膵頭十二指腸切除術を実施した。切除標本では総胆管下部に1.3×0.6cmの1s型の腫瘍を認めた。病理組織所見は高分化の管状腺癌で占居部位はAc、深達度mでStage 1、根治度Aであった。術前の画像診断において総胆管結石様に病変が描出された乳頭部の早期胆管癌の1例を経験したので報告する。 |
索引用語 |
胆管癌, 総胆管結石 |