セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年) |
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タイトル | 専01:シスプラチン(CDDP)+エトポシド(VP-16)療法が著効した食道小細胞癌の1例 |
演者 | 永井 利明(今給黎総合病院) |
共同演者 | 古賀 哲也(今給黎総合病院), 田村 智章(今給黎総合病院), 犬塚 貞利(今給黎総合病院), 大礒 陽子(今給黎総合病院), 税所 篤郎(今給黎総合病院), 松元 淳(鹿児島県民総合保健センター), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 症例は66歳・男性,2006年7月上旬前胸部痛があり,前医受診.上部消化管内視鏡検査・胸部CT検査にて食道癌が疑われ,7月下旬精査加療目的に当院入院.胸部~骨盤造影CT検査では,食道~胃噴門部付近で不整な壁肥厚,多発腹腔内リンパ節腫大,肝転移を認めた.上部消化管内視鏡検査・食道透視検査では,門歯列より31cmより長径7~8cmの約3/4周を占める,2型の腫瘍を認めた.同部位より生検にて小細胞癌と診断された.以上より,食道原発小細胞癌,T3N4M1,stageIVbと診断し,CDDP+VP-16療法施行した.1コース終了後に原発巣,転移巣ともにPRとなり,3コース終了後にはCRとなった.2007年2月急速に増悪を認め,PDとなり死亡した.食道小細胞癌は本邦では食道癌の0.05 %~7.6 %を占めると報告され,比較的まれな疾患である.早期から遠隔転移をもなうことが多く,外科的切除,化学療法および放射線治療による集学的治療が行われているが悪性度が高く,1年生存率が約10 %と予後不良である.今回われわれはstageIVbの原発性食道癌に対し,cisplatin(CDDP)+etoposide(VP-16)療法を施行し,一時的に転移巣を含めた腫瘍の完全消失を認めた症例を経験したので報告する. |
索引用語 | 食道癌, 小細胞癌 |