セッション情報 | 一般演題 |
---|---|
タイトル | 79:骨盤内炎症症候群によりS状結腸、直腸狭窄をきたした1例 |
演者 | 相馬 渉(有田胃腸病院) |
共同演者 | 阿部 寿徳(有田胃腸病院), 首藤 充孝(有田胃腸病院), 川野 雄一郎(有田胃腸病院), 二宮 繁生(有田胃腸病院), 板東 登志雄(有田胃腸病院), 脇坂 昌紀(有田胃腸病院), 有田 毅(有田胃腸病院), 堀 栄一(大分赤十字病院産婦人科), 児玉 雅明(大分大学医学部消化器内科), 村上 和成(大分大学医学部消化器内科), 藤岡 利生(大分大学医学部消化器内科) |
抄録 | 症例は52歳女性。1ヶ月前から持続する下腹部痛と排便困難を主訴に来院。全大腸内視鏡検査を施行したところ、S状結腸肛門側から直腸Rsにかけて一見スキルス様病変を疑う発赤・びらんを認め、癒着と高度狭窄を呈しており、注腸造影でも同部位に全周性の狭窄を認めた。組織検査を施行するもその病理結果では高度の炎症像のみで特異的な所見はみられず、骨盤腔内の高度炎症あるいは悪性腫瘍などによる腸管狭窄を強く疑った。CT・MRIにて、右卵巣・子宮・直腸~S状結腸を巻き込むように辺縁不鮮明な軟部組織構造を認め、直腸周囲から子宮周囲に脂肪織の濃度上昇がみられ、婦人科疾患を主座と考え後日婦人科に紹介、転院となった。婦人科にて根治的治療(子宮全摘出+両側付属器摘出術)が施行された結果、右卵巣卵管膿瘍による骨盤内炎症症候群との確定診断に至った。今回我々は骨盤内炎症症候群によりS状結腸~直腸狭窄に至り、排便困難をきたした症例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 腸管狭窄, 骨盤内炎症症候群 |