| セッション情報 | 研修医発表（卒後2年迄） |
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| タイトル | 研32：好酸球性胃腸炎の１例 |
| 演者 | 宮田 亮（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科） |
| 共同演者 | 鳥丸 博光（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 西俣 伸亮（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 政 幸一郎（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 田代 光太郎（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 島岡 俊治（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 松田 彰郎（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 仁王 辰幸（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 新原 亨（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 今村 誠子（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 永田 優子（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 川畑 拓也（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 堀 雅英（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 西俣 嘉人（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 西俣 寛人（社団法人鹿児島共済会 南風病院 消化器内科）, 田中 貞夫（社団法人鹿児島共済会 南風病院 病理診断科）, 徳重 順治（徳重医院） |
| 抄録 | 症例は15歳、男性。11歳時にアレルギー性鼻炎の既往がある。2010年2月初旬より腹痛、一日5行の水様性下痢が出現した。数ヶ所の医療機関を受診し、感染性腸炎を疑われ内服薬を処方されたが症状は持続していた。前医受診時の血液検査でWBC 16100/μl（好酸球 46.5%）と著明な好酸球増多を認め、好酸球性胃腸炎が疑われ、同年2月24日に当科に紹介され入院となった。上部消化管内視鏡検査では、食道胃接合部に輪状の褪色域がみられ、胃体部、前庭部に内部に点状発赤を伴う褪色域の多発を認めた。また、十二指腸は全体的に浮腫状で褪色調を呈し、びらんが多発していた。経口小腸造影では十二指腸下行脚にヒダ腫大と点状のバリウム斑の多発を認めた。下部消化管内視鏡検査では回腸末端および結腸にリンパ濾胞と思われる小隆起の多発を認めたが、明らかなびらんや発赤は認めなかった。内視鏡検査時の生検にて食道、胃、十二指腸、回腸末端、結腸に好酸球の浸潤を認め、好酸球性胃腸炎と診断した。3月4日よりPSL 30mg/dayの投与を開始した。その後、症状は消失し、退院前の血液検査ではWBC 11920/μl（好酸球 0.8%）であった。外来でPSLを漸減し、5mg/dayまで減量した。治療開始後5ヶ月経過時の同年8月に上下部消化管内視鏡検査、経口小腸造影を施行したところ、所見の改善を認め、生検では十二指腸に好酸球の浸潤をわずかに認めるのみであった。好酸球性胃腸炎は末梢血中の好酸球数増多と消化管への好酸球浸潤に特徴付けられ、ステロイド投与が奏功するとされている。今回我々はその典型例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
| 索引用語 | 好酸球性胃腸炎, ステロイド |