セッション情報 一般演題

タイトル 146:

急性胆管炎を契機に発症し広範な表層進展を示した胆管癌の一切除例

演者 新屋 智志(福岡大学 医学部 外科学講座 消化器外科)
共同演者 眞栄城  兼清(福岡大学 医学部 外科学講座 消化器外科), 佐々木 隆光(福岡大学 医学部 外科学講座 消化器外科), 加藤 大祐(福岡大学 医学部 外科学講座 消化器外科), 濱田 義浩(福岡大学 病理学教室), 山下 裕一(福岡大学 医学部 外科学講座 消化器外科)
抄録 症例は79歳男性。右季肋部痛と38℃の発熱を主訴に当院受診。急性胆管炎の診断にてESTとEBD挿入を施行した。ERCPでは胆嚢管は途中で途絶し、三管合流部に陰影欠損を認めた。経過中に胆嚢炎を併発しPTGBDを施行したが、同造影でも胆嚢管は途絶しており、総胆管は描出されなかった。経口胆道鏡で陰影欠損部を中心にイクラ状病変を認めた。総胆管と左右肝内胆管分岐部は、正常粘膜像を呈していた。CTでは胆嚢管内に造影効果のある腫瘍と三管合流部胆管壁の肥厚が描出された。EUSでも同様の所見を示していた。胆嚢管から三管合流部を主座とし胆管内を表層進展する胆管癌を疑い、胆嚢摘出術・肝外胆管切除術・リンパ節郭清・胆道再建術を施行した。組織学的には三管合流部から胆嚢管にかけて高分化癌が見られ、胆管粘膜面を広範に進展していた。術後病理所見は、int, INFβ, ly2β, v2β, pn1β, ss, s(-), pBinf0, pHM1, pDM2, pEM1, pT2, pN2, fStage3であった。
索引用語 胆管癌, 急性胆管炎