| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 132:ステロイドが効果を示した高齢のPBC-AIH overlap 症候群の一例 |
| 演者 | 鈴木 博子(熊本大学消化器内科学) |
| 共同演者 | 立山 雅邦(熊本大学消化器内科学), 工藤 洋子(熊本大学消化器内科学), 福林 光太郎(熊本大学消化器内科学), 星田 陽明(熊本大学消化器内科学), 紙屋 康之(熊本大学消化器内科学), 葦原 浩(熊本大学消化器内科学), 永濱 裕康(熊本大学消化器内科学), 田中 基彦(熊本大学消化器内科学), 佐々木 裕(熊本大学消化器内科学), 永田 虔二(永田内科医院) |
| 抄録 | 症例)84歳女性。 主訴)黄疸。 現病歴)平成10年6月から自己免疫性肝炎(以降AIH)、平成12年3月から原発性胆汁性肝硬変(以降PBC)の診断にて近医で経過観察中であった。平成21年11月にトランスアミナーゼ・胆道系酵素の上昇を認め他院に精査目的にて入院。MRCPで総胆管中部の狭小化・肝内胆管後区域枝の拡張を認め、ERCPでは左右肝管の合流部から上部総胆管の狭小化と後区域枝の途絶を認めた。胆汁細胞診は陰性で腫瘍マーカーの上昇を認めず、UDCA600mg/日を開始し改善傾向であった。平成22年1月頃より血液検査で再増悪を認め、同年3月31日当科紹介受診。4月下旬に黄疸が出現し同日精査目的に入院となった。入院後経過)T.Bil 5.2mg/dl、 AST 289U/l、 ALT 142U/l、 ALP 1363U/l、IgG 1844mg/dl、 ANA40倍、抗ミトコンドリアM2抗体122(7未満)、ERCPは前医での所見と変化は認めず、AIHの急性増悪を疑い4月30日に肝生検を施行。形質細胞・リンパ球の門脈域への浸潤を認め、臨床経過と診断基準よりPBC-AIH overlap症候群と診断。高齢ではあったが、5月11日よりプレドニゾロン30mg/日を開始。徐々に肝機能の改善を認めステロイドの漸減を行い、6月14日T-bil 3.3mg/dl, AST 57U/l , ALT 62U/lと改善したため療養目的に転院となった。ステロイドが効果を示した高齢のPBC-AIH overlap症候群をきたした症例を経験したため、文献的考察を含めて報告する。 |
| 索引用語 | AIH, PBC |