セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研69:

研修医としての腹腔鏡下胆嚢摘出術の経験

演者 林 直樹(鹿児島共済会 南風病院 外科)
共同演者 有留  邦明(鹿児島共済会 南風病院 外科), 田辺 寛(鹿児島共済会 南風病院 外科), 馬場 研二(鹿児島共済会 南風病院 外科), 盛 真一郎(鹿児島共済会 南風病院 外科), 崎田 浩徳(鹿児島共済会 南風病院 外科), 中島 三郎(鹿児島共済会 南風病院 外科), 末永 豊邦(鹿児島共済会 南風病院 外科), 夏越 祥次(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科)
抄録 研修医は外科研修を始める際,外科的手技はほとんど未経験である.そのため,研修期間で基本的な外科的手技を習得することになる.中でも腹腔鏡手術は直視下との視覚の相違や鉗子操作の困難性のため,開腹手術と比して難度が高いとされている.今回南風病院で3カ月外科研修を行い,腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下ラパ胆)を完遂することができたのでその軌跡を提示する.まずは指導医が考案した内視鏡手術カリュキュラムに基づき,ドライボックスを用いたトレーニングを開始した.通常の結紮練習に加え,鳥の心臓を用いた縫合結紮練習や肝臓を用いた剥離操作練習も取り入れて行った.また,指導医と共にラパ胆手術ビデオをみて手術の流れを学び,ラパ胆の助手も経験した.これらを経た後,片手法での術者を2例経験し,最終的に両手法にてラパ胆を完遂し得た.手術時間は2時間40分,出血量は少量,術中・術後の合併症は認めなかった.系統立てたトレーニングプログラムにより経験のない研修医でも手技が可能になることが示唆された.また,早い段階から実際の手技を経験することで,鏡視下手術に興味を持つ契機になると考えられた.
索引用語 腹腔鏡下胆嚢摘出術, 鏡視下トレーニング