セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 147:膵・胆管合流異常に合併した胆嚢原発低分化型神経内分泌細胞癌の1例 |
演者 | 山内 康平(唐津赤十字病院内科) |
共同演者 | 小楠 真典(唐津赤十字病院内科), 西村 寛子(唐津赤十字病院内科), 山口 りか(唐津赤十字病院内科), 山口 太輔(佐賀県立病院好生館), 宮原 貢一(唐津赤十字病院内科), 徳田 保教(唐津赤十字病院内科), 藤瀬 剛弘(嬉野医療センター), 野田 隆博(唐津赤十字病院内科) |
抄録 | 【症例】61歳女性 【主訴】上腹部痛【現病歴】2010年1月頃より上腹部痛が出現し、近医を受診。膵周囲、腹部大動脈周囲のリンパ節腫大、胆嚢の腫脹が疑われ、当院内科に紹介となった。【入院時現症・検査結果】体温35.9℃、表在リンパ節の腫大は認めず、軽度の心窩部圧痛を認めた。血液検査上、LDH 252 IU/lと軽度高値を認め、腫瘍マーカーではNSE 58ng/mlと軽度上昇を認めた。腹部US、CT、MRIにて胆嚢頚部の低吸収腫瘍と、腹腔内に多数のリンパ節腫大を認めた。ERCPでは中部胆管の狭窄所見と、胆管非拡張型の膵・胆管合流異常を認めた。組織学的診断目的に開腹下生検を行った。腹水細胞診にて小細胞癌に類似した悪性細胞を認めた。胆嚢表面の播種結節の病理組織検査にて、細胞質に乏しい異型細胞が胞巣を形成して増生しており、免疫染色ではCD56(+)、NSE(+)でありpoorly differentiated neuroendocrine carcinomaと診断した。【経過】Cisplatin+Etoposide療法を開始した。4クール後の評価にてCRと診断し、予防的全脳照射を追加した。【考察】膵・胆管合流異常に合併した胆嚢原発神経内分泌細胞癌は腺内分泌細胞癌を含め、本邦報告例は8例とまれであり、早期に転移を来たすためその予後は極めて不良である。今回我々は進展型肺小細胞癌に準じた治療を行うことで著効を認めた胆嚢原発低分化型神経内分泌細胞癌の1例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 膵・胆管合流異常, 神経内分泌細胞癌 |