セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 75:ステロイド投与を要したcollagenous colitisの1例 |
演者 | 中武 信純(鹿児島市医師会病院) |
共同演者 | 小山 一隆(鹿児島市医師会病院), 川畑 活人(鹿児島市医師会病院DELIMITER鹿児島大学医学部消化器内科), 宇都宮 民治(鹿児島市医師会病院), 下川原 尚人(鹿児島市医師会病院DELIMITER鹿児島大学医学部消化器内科), 岩切 裕二(鹿児島市医師会病院), 山口 淳正(鹿児島市医師会病院), 内園 均(鹿児島市医師会病院), 坪内 博仁(鹿児島大学医学部消化器内科) |
抄録 | 症例は74歳、女性。約1ヶ月来1日5~10行の下痢が持続する為当院紹介入院となった。入院後5-ASA等を投与したが症状の改善が得ら得れず、食事摂取量も徐々に低下したため中心静脈管理とした。大腸内視鏡検査(以下CS)で右側結腸に一部縦走傾向を有する多発性の浅いびらん~潰瘍、及び左側結腸~直腸に血管透見像の低下を認め、上行、及び直腸からの生検でcollagenous colitis(以下CC)の診断を得た。約2ヶ月来のlansoplazole(以下LPZ)服用歴があったため、原因薬剤を疑い内服中止したが症状の改善無し。経口ステロイド剤を開始したところ、腹痛・下痢は速やかに改善した。その後漸減、中止したが症状の増悪はみられず、また症状改善後に施行したCSでも、右側結腸のびらん~潰瘍は改善し、生検上膠原線維帯も消褪していた。CCの病因はいまだ不明だが、最近薬剤その中でもLPZに関連した報告例が増加している。また内視鏡的に異常を認めないとされていたが、近年詳細な観察により内視鏡的変化を認めるとする報告も増加している。治療に関しては大部分の症例で原因薬剤の中止のみで症状が軽快するとされるが、当症例の様に薬剤中止や各種止痢剤等でも症状が改善せず、ステロイド投与を要する例も存在する。 |
索引用語 | colagenous colitis, ステロイド |