セッション情報 |
特別企画1「これからを担う消化器専門医の育成:われわれの取り組みと課題-内科系の立場から-」
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タイトル |
SP1-07:当センターにおける消化器専門医育成の取り組み
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演者 |
上田 城久朗(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科) |
共同演者 |
明石 隆吉(熊本市医師会 ヘルスケアセンター), 成田 礼(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科), 堤 英治(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科), 山之内 健伯(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科), 中原 和之(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科), 陣内 克紀(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科), 田村 文雄(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科), 清住 雄昭(熊本市医師会 熊本地域医療センター 内科) |
抄録 |
内科系の消化器専門医は、消化器疾患の診断、保存的治療や治療内視鏡などの観血的治療の施行、緊急手術を含む手術適応の判断など幅広い守備範囲を必要とされる。併存する基礎疾患についても、急性期については自身で治療方針を決めざるを得ない状況に遭遇するケースがある。当センターの消化器内科では、治療内視鏡は年間 1000件以上に及び、卒後4年目以降のレジデントにも十分なトレーニングを積んだ後に、指導医の監督下で内視鏡的粘膜切除術 (EMR)や内視鏡的胆道ドレナージ術 (EBD)などの件数の多い治療を施行させている。当センターでは、「消化器内科医=内視鏡医」といった視野狭窄に陥らないように様々な取り組みを行っている。画像診断が進化したとはいえ、診断は病歴聴取と身体所見の把握が基本であり、診断の下に治療があるという観点から診断能力が不十分な期間は治療内視鏡は施行させないようにしている。さらに治療はチームで行うものであり、指示を出す立場にいる医師が介助を含むコメディカルの業務も十分に把握していなければならないという観点から、内視鏡技師や看護師の助手 (助手の助手)につく期間を設けている。この期間中にスタッフとのコミュニケーションが円滑行えるようになり、内視鏡を含む処置具の特性を学ぶことができる。これらの期間を経てから、指導医の下で治療内視鏡のトレーニングを受けるような環境を整えている。技能の習熟には、集中力 (対象に対する没頭)・才能・個性が大きな因子として考えられる。才能と個性は天賦のものであり大きく変えることはできないと考えられるが、集中力に関しては環境を整えれば、ある程度変えられると考えられる。当センターにおける消化器専門医育成に対する取り組み (環境整備)について報告する。 |
索引用語 |
消化器専門医, 育成 |