セッション情報 一般演題

タイトル 96:

粘膜下腫瘍様の形態を呈した上行結腸リンパ濾胞過形成の1例

演者 澤岻 安勝(ハートライフ病院 外科)
共同演者 宮平 工(ハートライフ病院 外科), 高橋 遼(ハートライフ病院 外科), 花城 直次(ハートライフ病院 外科), 照屋 なつき(ハートライフ病院 外科), 西原 実(ハートライフ病院 外科), 村山 茂美(ハートライフ病院 外科), 奥島 憲彦(ハートライフ病院 外科)
抄録 今回我々は、粘膜下腫瘍様の形態を呈した上行結腸リンパ濾胞過形成の1手術例を経験したので報告する。症例は60歳代・男性。既往歴においてリウマチ・高血圧で治療歴がある。現病歴は2005年11月上行結腸に結節集簇ポリープ認め、EMR施行した。病理はHyperplastic noduleであった。2006年下部消化管内視鏡検査で再発は認められなかった。2009年1月同検査でEMR部に2cmの中心に陥凹を伴う粘膜下腫瘍認め、生検で細胞異型の乏しいリンパ球主体の細胞浸潤像が認められた。経過観察と外科的治療の説明を行い、手術を希望したため、2009年2月手術目的に当科入院し、腹腔鏡下回盲部切除術施行した。病理組織学的検査で病変部では腫大した胚中心を有するリンパ濾胞様構造が多数認められ、免疫染色でBcl1陰性、Bcl2陰性であることから、リンパ濾胞過形成と診断された。術後1年目に施行した下部消化管内視鏡検査で再燃は認められない。悪性リンパ腫との鑑別を要し、臨床経過で示唆に富む症例であった。
索引用語 粘膜下腫瘍, リンパ濾胞過形成