セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 45:腸閉塞を契機に発見され術前小腸内視鏡で確定診断後に手術を行った原発性小腸癌の一例 |
演者 | 古賀 浩木(佐賀県立病院好生館) |
共同演者 | 佐藤 清治(佐賀県立病院好生館), 浦田 雅子(佐賀県立病院好生館), 佐藤 博文(佐賀県立病院好生館), 大高 和真(佐賀県立病院好生館), 田中 聡也(佐賀県立病院好生館), 廣橋 喜美(佐賀県立病院好生館) |
抄録 | 今回我々は術前に腸閉塞をきたした原発性小腸癌に対して小腸内視鏡を用いて確定診断の後に腹腔鏡補助下に手術を行えた症例を経験したので、若干の文献的考察を含めて報告する。症例69歳男性。2010年7月下旬より繰り返す嘔吐があり、近医にてX-p上上部消化管の通過障害を疑われ、当科紹介となった。CTにて胃から近位空腸の拡張を認め腸閉塞のが疑われた。また、Treitz靭帯から20cmの空腸に腫瘍性病変を疑わせる壁肥厚を認めた。同日イレウスチューブを留置し、減圧後造影を行ったところ同部にapple core signを認めた。確定診断のために小腸内視鏡検査を行ったところ、同部に周堤を伴う潰瘍性腫瘍を認め、生検の結果groupV、高分化腺癌であった。その他画像上明らかな遠隔転移は認めなかった。以上より空腸癌による閉塞性イレウスの診断で腹腔鏡補助下空腸部分切除術+リンパ節郭清を施行した。術後経過は良好で特に合併症を認めず、術後10日目に退院となった。病理組織学的検査では空腸に全周性狭窄をきたす4.2×1.8cmの2型病変を認め、中分化腺癌の診断であった。癌細胞は広範に漿膜を越えており、所属リンパ節への転移と脈管への軽度の侵襲を認めた。UICC分類ではT4N1M0 StageIIIと進行症例となるため、術後補助化学療法としてTS-1の内服を行いつつ外来経過観察中である。 |
索引用語 | 小腸癌, 腸閉塞 |