セッション情報 | 特別企画2「これからを担う消化器専門医の育成:われわれの取り組みと課題-外科の立場から-」 |
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タイトル | SP2-05:消化器外科医育成のための取り組み-肝胆膵手術の魅力とその啓発- |
演者 | 又木 雄弘(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科) |
共同演者 | 新地 洋之(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 前村 公成(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 蔵原 弘(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 林 知実(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 桑畑 大作(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 前田 光喜(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 上野 真一(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 迫田 雅彦(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 飯野 聡(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科), 高尾 尊身(鹿児島大学フロンティアサイエンス研究推進センター), 夏越 祥次(鹿児島大学 腫瘍制御学 消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】厳しい労働環境,診療報酬に対する不当評価などにより,外科医志望者の減少は年々進行している。特に、肝胆膵手術は高難度の複雑な手術が多いため,肝胆膵外科専門医の確保と育成は急務である。現在われわれが試みている肝胆膵外科専門医を増やすための取り組みについて紹介する。○外科医を増やすための取り組み1.結紮・縫合実習や内視鏡手術トレーニングの拡充。2.当大学NPO 「内視鏡手術の普及・啓発の会」主宰ミニブタ講習会への参加。3.手術に積極的に参加させ,助手的役割を与える。4.指導・教育システムの充実,指導専門医の確立。5.外科希望者には,外科実習終了後も密に連絡を取る○卒後6年目大学研修内容1.膵臓外科専門医の指導の下で膵頭十二指腸切除術(PD)を執刀する。2.最初は切除と胆管空腸吻合,胃空腸吻合までを執刀し,膵消化管吻合については数例の助手経験後術者となる。門脈切除は指導医が行う。3.卒後6年目で手術の基本手技(剥離,切離,縫合,結紮)を十分習得しているので,経験のある指導医の下で丁寧に行えば,問題なくスムーズにPDを完遂できる。手術時間がやや延長する傾向あるが,術後合併症頻度や治療成績に有意差なし。○肝胆膵外科医を増やすための取り組み(とくに若手外科医に対して)1.PDなどの高難度手術の執刀を数多く経験させる。2.過重労働を避け,仕事とプライベートの両立を徹底させる。3.1例1例に対する診断,手術適応,術式選択など活発なdiscussionを行う。4.定期的なクリニカルカンファを行い,feedbackする。考察1.肝胆膵外科専門医を増やすには,まず外科医を増やすことが先決である。2.医学生や臨床研修医に対して,積極的に外科実習を経験させ,手術に対する感動を実感させることが重要である。 |
索引用語 | 外科医育成, 手術 |