セッション情報 | 研修医発表(卒後2年迄) |
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タイトル | 研02:潰瘍性大腸炎に対し、インフリキシマブを投与した一例 |
演者 | 下津浦 康隆(久留米大学病院) |
共同演者 | 原田 和徳(久留米大学医療センター), 倉岡 圭(久留米大学医療センター), 下瀬 茂男(久留米大学医療センター), 大野 美紀(久留米大学病院内科学講座消化器内科部門), 堀 まいさ(久留米大学医療センター), 竹田津 英稔(久留米大学病院内科学講座消化器内科部門), 田中 正俊(久留米大学病院内科学講座消化器内科部門), 鶴田 修(久留米大学医療センター), 佐田 通夫(久留米大学医療センター) |
抄録 | 【症例】40歳 男性【現病歴】1999年2月に潰瘍性大腸炎の直腸炎型と診断され、ペンタサ 1500mg投与にて外来経過観察していた。2003年5月右自然気胸で当院入院中に潰瘍性大腸炎の増悪(直腸炎型→全結腸型)を認め、ペンタサの増量1500→2250mg+PSL50mgで治療を開始した。PSLを漸減し2004年4月に中止とし(総投与量約2.4g)、その後も外来で経過観察していた。2010年6月下旬より下痢、腹痛の増悪を認め、7月7日に大腸内視鏡検査を施行した。直腸~右半結腸にかけてMatts分類Grade2~3の所見が得られたため、治療目的で7月12日に当科入院となった。【既往歴】交通事故により頭蓋骨骨折(1998年) 右自然気胸(2003年)【家族歴】特記事項なし【治療経過】入院時下痢回数8回、血便陰性、体温36.7℃、Pulse75回/分、Hb15.7g/dl、ESR 5.5mm/hrであったため中等度の潰瘍性大腸炎と診断した。ステロイド投与および白血球除去療法などの治療法も考えられたが、本人にレミケード投与による治療法を提示したところ、本人の希望でレミケード投与を行うこととし、7月15日よりレミケード320mg/日(5mg/kg)点滴静注を開始した。治療後は特に副作用なく、経過良好である。引き続き寛解導入のためレミケード投与を継続する予定である。【結語】潰瘍性大腸炎に対するインフリキシマブ療法が2010年6月より保険収載され、今後潰瘍性大腸炎の治療の重要な選択肢となると考えられる。現段階での疑問点を含め、若干の最近の知見も交え、報告する。 |
索引用語 | 潰瘍性大腸炎, レミケード |