セッション情報 一般演題

タイトル 28:

肝内A-Pシャントによる食道静脈瘤に対して肝動脈塞栓術が有効であった一例

演者 溝部 典生(熊本赤十字病院消化器科)
共同演者 竹熊 与志(熊本赤十字病院消化器科), 松山 桃子(熊本赤十字病院消化器科), 山邊 聡(熊本赤十字病院消化器科), 泉 良寛(熊本赤十字病院消化器科), 小林 起秋(熊本赤十字病院消化器科), 石田 準一(熊本赤十字病院消化器科), 浦田 孝広(熊本赤十字病院消化器科), 吉永 秀哉(熊本赤十字病院消化器科), 北田 英貴(熊本赤十字病院消化器科), 一二三 倫郎(熊本赤十字病院消化器科)
抄録 患者は70歳男性。前医で肝硬変(Child-Pugh A)を指摘されていた。肝炎ウイルスは陰性、大量飲酒歴もなし。3ヶ月前に前医で行われた上部消化管内視鏡検査では異常は認めていない。吐血を主訴に当院救急搬送され、腹水・心拡大・低酸素血症を認めた。上部消化管内視鏡検査では食道静脈瘤Lm,F2,Cb,RC++及び赤色栓を認め、同部位に対してEVLを施行した。造影CTでは肝右葉にはA-Pシャントを認め、動脈相で門脈全域が強く造影された。急激な門脈圧亢進による食道静脈瘤破裂と診断し、肝動脈塞栓術を施行した。食道静脈瘤は縮小し、心不全徴候も速やかに改善した。A-Pシャントの原因としては低分化HCCの存在が疑われた。今回我々は食道静脈瘤に対して肝動脈塞栓術が有効であった症例を経験し、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 A-Pシャント, 食道静脈瘤