セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研73:

悪性腹膜中皮腫の1例

演者 東 拓一郎(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
共同演者 屋嘉比 聖一(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 松川 しのぶ(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 末吉 宰(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 仲村 将泉(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 小橋川 嘉泉(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 外間 雪野(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 内間  庸文(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
抄録 【症例】89歳。女性。【現病歴】平成22年4月に腹部膨満感にて、近医受診。著明な腹水を認め、精査目的に当院に紹介入院となった。【経過】身体所見では、腹部は著明に膨満しており、腹部エコー、腹部CTで腹水の貯留と、腹膜の肥厚を認めた。腹水穿刺にて、腹水中ヒアルロン酸650160ng/mlと高値を認め、細胞診で悪性中皮腫が疑われた。腹水細胞診にセルブロックを作成し、免疫染色を行い、悪性腹膜中皮腫と診断した。高齢であったが、PS1と良好で、本人の希望もあったため、シスプラチン、ゲムシタビン併用療法による化学療法を開始した。2コース終了後も腹水の残存は認めたが、腹水穿刺の回数も少なくなっている。現在も化学療法を継続中である。【考察】悪性腹膜中皮腫は、稀で、細胞診で診断できずに組織診断になることもある。本症例は細胞診よりセルブロックを作成し、免疫染色を行うことで悪性腹膜中皮腫の診断が可能であった。若干の文献的考察を含めて報告する。
索引用語 腹膜悪性中皮腫, 細胞診