セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研97:

椎体後方固定術を施行し,著明にQOLが向上した肝細胞癌腰椎転移の1例

演者 伊集院 駿(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
共同演者 屋嘉比 聖一(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 砂川 しのぶ(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 末吉 宰(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 仲村 将泉(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 小橋川 嘉泉(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 外間 雪野(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 内間 庸文(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
抄録 【症例】50歳、男性。【既往歴】39歳:C型肝炎【現病歴】平成20年11月、心窩部痛で当院消化器内科入院。腹部エコーで6.0×5.0cm大の肝腫瘤指摘。血性腹水も認め、肝細胞癌破裂と診断し、TAE施行した。12月に、当院外科にて拡大肝右葉切除術施行。その後は、外来通院していた。平成21年7月、CTにて、L3椎体に9cm大の骨転移を認めた。疼痛コントロール目的に放射線療法を施行した(計40Gy)。平成22年5月に左下肢のしびれ、股関節痛が出現した。CTでは椎体の転移は大きくなり、脊柱管への進展認めた。オキシコンチン60mg、ガバベン1200mg使用するも、下肢のしびれ、疼痛コントロール不良であったが、オキシコンチンの増量を希望しなかった。痛みのため徐々に歩行困難となり、ベッド上で過ごすことが多くなり入院となった。【経過】平成22年5月、当院脳神経外科にて除圧目的にL1-L5椎体後方固定術施行。術後は疼痛軽快し、下肢のしびれも消失した。リハビリで歩行可能となり、自宅へ退院し、日常生活を送れるようになった。現在、ネクサバール400mg/日による化学療法を行っている。 疼痛コントロール不良の肝細胞癌腰椎転移に対して、椎体後方固定術を施行して著明にQOLが向上し、化学療法も可能となった1例を経験したので、若干の文献的考察も含めて報告する。
索引用語 腰椎転移, QOL