セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 167:鑑別を要した膵尾部嚢胞性腫瘤の1例 |
演者 | 渡邉 雄介(九州大学臨床・腫瘍外科) |
共同演者 | 大塚 隆生(九州大学臨床・腫瘍外科), 裴 惺哲(九州大学臨床・腫瘍外科), 高畑 俊一(九州大学臨床・腫瘍外科), 中村 雅史(九州大学臨床・腫瘍外科), 田中 雅夫(九州大学臨床・腫瘍外科) |
抄録 | 症例は、60歳代男性。検診MRIで膵尾部に22mm大の嚢胞性病変を指摘され、当院に紹介受診となった。既往歴として50歳時に開腹胆嚢摘出術、60歳から慢性関節リウマチで内服加療中であった。血液検査で特記事項を認めなかった。CTで膵尾部に15mm大の境界明瞭な早期に辺縁が濃染される腫瘤性病変を認めた。同様にMRIでも膵尾部に15mm大の境界明瞭な腫瘤性病変を認めた。EUSでは膵尾部に25mm大の低エコー腫瘤を認め、内部に小さな嚢胞性変化を伴っていた。ERCPでは主膵管・分枝膵管に異常所見を認めず、膵液細胞診はClassIIであった。膵尾部の辺縁が濃染される嚢胞性腫瘤で、内部に変性を伴ったNeuroendcrine tumorを第1に、膵漿液性嚢胞性腫瘍や膵内副脾由来の類上皮腫、血管腫、過誤腫などを鑑別として挙げた。腹腔鏡下膵尾部切除術を施行した。最終病理診断はEndocrine tumor(benign feature)であった。術後経過に問題なかった。膵尾部の血流に富む病変としてNeuroendocrine tumorと副脾の鑑別は重要で、本例のように嚢胞変化を伴った場合にもNeuroendcrine tumorの内部変性と副脾内の類上皮腫の鑑別が問題であった。鑑別に要した膵尾部嚢胞性腫瘤の1例を経験したので報告する。 |
索引用語 | 膵内分泌腫瘍, 副脾 |