セッション情報 | 研修医発表(卒後2年迄) |
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タイトル | 研06:下血を契機に発見された直腸肛門部悪性黒色腫の1例 |
演者 | 鎌田 和宏(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部) |
共同演者 | 上原 英雄(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 立石 昌樹(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 楠元 英次(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 山口 将平(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 櫻井 真人(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 遠藤 和也(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 池尻 公二(国立病院機構九州医療センター 消化器センター外科 臨床研究部), 桃崎 征也(国立病院機構九州医療センター 病理部), 中山 吉福(国立病院機構九州医療センター 病理部) |
抄録 | 症例は、80歳の女性。2010年6月より下血を認め、近医にて精査したところ直腸に2cm大の1型病変を認め、生検にてmalignant melanomaと診断され精査加療目的に当科紹介となった。大腸内視鏡検査にて直腸Rb前壁に茎部を有する隆起性病変を認め、表面は部分的に黒褐色調の領域が混在していた。また、肛門周囲の皮膚には領域性のある黒色病変が存在していた。全身精査にて明らかな遠隔転移やリンパ節転移を認めず、2010年9月腹会陰式直腸切断術・D2リンパ節郭清を施行した。直腸肛門部悪性黒色腫(anorectal melanoma; AM)は、全悪性黒色腫症例の約1%と極めて稀な疾患である。特異的症状に乏しく早期診断が困難であるため、診断時には遠隔転移を認めることも多く、極めて予後不良である。治療としては、手術療法が第一選択とされているが、局所切除か腹会陰式直腸切除術かはいまだ意見が分かれるところである。今回、我々は下血を契機に発見されたAMの1例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 直腸肛門悪性黒色腫, 手術 |