セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研86:

健常人発症のサイトメガロウイルス肝炎の一例

演者 前住 忠秀(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
共同演者 屋嘉比 聖一(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 砂川 しのぶ(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 末吉 宰(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 仲村 将泉(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 小橋川 嘉泉(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 外間 雪野(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科), 内間 庸文(社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 消化器病センター内科)
抄録 【はじめに】サイトメガロウイルス(以下CMVと略す)肝炎は一般的に小児期に多いと考えられている。しかし社会的衛生環境が改善するにつれ成人のCMV抗体保有率が低下しており今後CMV肝炎は増加すると予想される。今回、健常人発症のサイトメガロウイルス肝炎の一例を経験したので報告する。【症例】37歳、男性。既往に15年前にネフローゼ症候群、手術歴なし。主訴は発熱と全身倦怠感。2010年5月下旬頃より37度台の発熱と全身倦怠感、悪寒が出現。近医受診し総合感冒薬処方されたが改善せず精査目的で6月当院紹介受診された。来院時現症としては体温37.8度、肝脾触知せず。血液検査にてAST 140IU/l、ALT 151IU/l、LDH 436IU/l。急性肝炎の精査目的で入院となった。HBs抗原陰性、HCV抗体陰性、CM(G)EIA陰性、CM(M)EIA陽性でありCMV肝炎と診断。安静と肝庇護剤投与で軽快し退院となった。【考察】急性肝炎の鑑別としてウイルス性・薬剤性・自己免疫性などが上げられる。CMV肝炎の頻度は稀であり特徴として乳児期や易感染性宿主に感染しやすいという報告がある。若年健常人発症のCMV肝炎の報告は稀であり若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 サイトメガロウイルス肝炎, 急性肝炎