セッション情報 パネルディスカッション15(消化器がん検診学会・消化器病学会合同)

超音波による癌のカテゴリー判定をめぐって

タイトル 検PD15-1指:

超音波による癌のカテゴリー判定と人間ドック事後指導区分

演者 水間 美宏(神戸アドベンチスト病院・消化器内科)
共同演者 福島 豊実(神戸アドベンチスト病院・消化器内科), 渡邊 能行(京都府立医大大学院・地域保健医療疫学)
抄録 【目的】我々は、従来、健診の腹部超音波検査の判定と事後指導には、人間ドック学会の「腹部超音波検査所見の判定及び事後指導区分」を用いてきた。また、2011年9月に日本消化器がん検診学会が「腹部超音波がん検診基準」を公表してからは、そのカテゴリー判定を併記して用いている。今回、人間ドックなどの健診でカテゴリー判定が受け入れられるために、解決すべき点を考察したい。【方法】2011年10月1日から2012年3月15日までに、当院の健診と外来を受診し、腹部超音波検査を受けた336名を対象に、臓器別に、カテゴリー判定と人間ドック事後指導区分の結果を比較した。【成績】肝臓では、カメレオンサイン等を認めない15mm未満の腫瘤はカテゴリー3であるが、ドックでは20mm未満の血管腫の疑いはC(経過観察)となる。高輝度肝等はカテゴリー2であるが、ドックでは脂肪肝はC(生活習慣改善または経過観察)となる。胆嚢では、5mm未満のポリープはカテゴリー2であるが、ドックではC(経過観察)となり、点状高エコーのある10mm未満のポリープはカテゴリー2であるが、ドックではC(経過観察)となる。層構造を認めるびまん性壁肥厚はカテゴリー2であるが、ドックでは腺筋腫症所見のない壁肥厚はD2(要精密検査)となる。また、壁評価可能な石灰化はカテゴリー2であるが、ドックでは非充満型結石はC(経過観察)となる等の結果が得られた。【結論】「腹部超音波がん検診基準」の実施基準には事後管理の基準が必要であると記載されているが、判定基準はカテゴリー分類のみで、学会として、事後指導区分については定めていない。人間ドックなどで「腹部超音波がん検診基準」が受け入れられるためには、特にカテゴリー2、カテゴリー3について、事後指導の区分も積極的に提案していく必要があると考えた。
索引用語 超音波, がん