セッション情報 | 研修医発表(卒後2年迄) |
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タイトル | 研82:PEG-Jで出血性胃潰瘍をきたした1例 |
演者 | 藤崎 瑛隆(今給黎総合病院消化器内科) |
共同演者 | 古賀 哲也(今給黎総合病院消化器内科), 田島 誠一郎(今給黎総合病院消化器内科), 永井 利明(今給黎総合病院消化器内科), 大礒 陽子(今給黎総合病院消化器内科), 田村 智章 田村 智章(今給黎総合病院消化器内科), 今給黎 和幸(今給黎総合病院消化器内科), 犬塚 貞利(今給黎総合病院消化器内科), 税所 篤郎(今給黎総合病院消化器内科), 松元 淳(鹿児島県民総合保健センター), 坪内 博仁(鹿児島大・消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 症例は84歳男性。主訴はタール便。脳出血後遺症で他院入院中にPEG-J(造設して10カ月目)の胃からの排液に血液混入を認めたため、2010年9月上旬当科紹介。上部消化管内視鏡検査で胃角小弯後壁よりのPEG-Jのチューブが接触する部位に潰瘍を認めた。PPIで加療したが、9月下旬タール便、血圧低下を認め、当科紹介入院となる。入院時現症では意識は清明、血圧は80/40、軽度の腹部膨満は認めたが、圧痛や腹膜刺激症状は認めなかった。入院時検査所見ではHb:9.4g/dlと貧血を認めた。上部消化管内視鏡検査では前回認めた潰瘍が増悪し、露出血管から出血していたため、エタノール局注およびクリッピングにて止血した。PEG-JをPEGに変更し、全身状態改善後IVH管理のまま転院となる。造設部位の変更を検討したが、家族は希望されず、潰瘍が改善した一月後当科外来にてPEG-Jに変更した。PPIを予防投与しているが、その後出血性胃潰瘍の再発はない。PEGおよび注入の工夫でも誤嚥性肺炎が改善せず、PEG-Jに変更し、本症例のようにチューブ接触による出血性胃潰瘍を併発し、注入ルート変更の選択がない場合は再発が懸念されるが、PPIで潰瘍治癒後PPI投与下で再度PEG-Jに戻すことも選択としてありうると考えられた。 |
索引用語 | PEG-J, 潰瘍 |