セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研80:

ESD後に腹腔鏡下に追加切除術を行った、十二指腸カルチノイドの1例

演者 小西 紗織(潤和会記念病院 外科DELIMITER宮崎大学医学部附属病院 卒後臨床研修センター)
共同演者 樋口 茂輝(潤和会記念病院 外科), 新名  一郎(潤和会記念病院 外科), 宮崎 貴浩(潤和会記念病院 消化器科), 吉山 一浩(潤和会記念病院 消化器科), 黒木 直哉(潤和会記念病院 外科), 林 透(潤和会記念病院 病理診断科), 岩村 威志(潤和会記念病院 外科)
抄録  十二指腸カルチノイドは比較的まれな腫瘍である。今回、十二指腸球部のカルチノイドに対して、ESD後に腹腔鏡下幽門側胃切除術を追加施行した1例を経験したので報告する。症例は60代女性、2008年の検診目的上部消化管内視鏡検査で十二指腸球部の隆起性病変を指摘された。経過観察されていたが、2010年の上部消化管内視鏡検査で腫瘤の増大傾向認めたため、当院に紹介受診された。病変は幽門輪~十二指腸球部の粘膜下腫瘍で、大きさは約20mm、EUSで粘膜下層に主座を有した。各種画像検査の結果,GISTを疑い,先ずESDを施行した。病理結果は、Carcinoid tumor, HM0,VM1, SM, ly0, v0 だった。大きさは17mmで、VM1かつリンパ節転移の可能性があるので、追加切除が妥当と判断し、腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行した。切除標本に腫瘍の残存は認めなかったが、#8aのリンパ節転移を認めた。本症例に対する腹腔鏡下手術は低侵襲とリンパ節郭清の点で有用と考えた。若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 十二指腸, カルチノイド