| セッション情報 | 研修医発表（卒後2年迄） |
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| タイトル | 研40：肺癌からの転移性小腸腫瘍の１例 |
| 演者 | 坂田 比呂志（熊本労災病院消化器内科） |
| 共同演者 | 千代永 卓（熊本労災病院消化器内科）, 井手上 純子（熊本労災病院消化器内科）, 成田 礼（熊本労災病院消化器内科）, 瀬戸山 博子（熊本労災病院消化器内科）, 吉松 眞一（熊本労災病院消化器内科）, 佐々木 雅人（熊本労災病院消化器内科）, 伊藤 清隆（熊本労災病院呼吸器内科）, 杉原 栄孝（熊本労災病院外科）, 井上 克彦（熊本労災病院外科）, 栗脇 一三（熊本労災病院病理科） |
| 抄録 | 症例は83歳、男性。2010年3月、右下葉肺癌に対して右下葉切除術施行された。S9には扁平上皮癌（p-T1aN1Mo, Stage IIA）、S6には腺癌（p－T1aN0M0,stage IA）を認めた。間質性肺炎、腎機能障害、陳旧性心筋梗塞などの基礎疾患があり術後化学療法などは行わなかった。2011年3月胸部CTにて両肺多発結節陰影を認め再発と診断した。同年5月初旬より下痢、食欲不振を認め近医で加療していたが、5月下旬に腹痛増悪、全身状態悪化し当院受診となった。腹部圧痛あり、腹部単純CTにて腹腔内free air認めたため、消化管穿孔による汎発性腹膜炎と診断され、当院外科にて緊急開腹術を施行した。小腸粘膜に4カ所白色結節を認め、その１カ所で穿孔を確認した。その他肝臓表面にも播種結節を疑う白色結節を認めた。肺癌の小腸転移を疑い、穿孔部のみ小腸切除術を施行した。穿孔部には2型腫瘍を認め、術後病理検査では、扁平上皮癌であった。肺癌術後再発状態であることや、小腸に多発する病変を認めたこと、肺癌の組織と同様の病理検査結果であることから、肺扁平上皮癌の小腸転移と最終的に判断した。術後は呼吸状態が安定せず、呼吸不全で術後11日目に永眠された。 小腸の悪性腫瘍は、全消化管悪性腫瘍の中では比較的稀である。小腸悪性腫瘍においては原発性に比較して転移性腫瘍がはるかに多いが肺癌からの小腸転移率は低率である。今回我々は、汎発性腹膜炎を契機に発見された小腸転移性腫瘍を経験したので、文献的考察を加え報告する。 |
| 索引用語 | 転移性腫瘍, 肺癌 |