セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研59:

骨盤内放射線照射術後の膀胱直腸瘻に対して、横行結腸人工肛門造設術を施行した一例

演者 新里 輔鷹(ハートライフ病院)
共同演者 澤岻 安勝(ハートライフ病院), 宮平 工(ハートライフ病院), 村山 茂美(ハートライフ病院), 国吉 史雄(ハートライフ病院), 西原 実(ハートライフ病院), 堤 真吾(ハートライフ病院), 花城 直次(ハートライフ病院), 奥島 憲彦(ハートライフ病院)
抄録 【はじめに】今回我々は膀胱直腸瘻に対し、腹腔鏡補助下横行結腸人工肛門造設術を経験したのでその一例を報告する。【症例】80歳代女性。既往歴として60歳頃に子宮摘出術及び、骨盤内放射線照射術を施行されている。2011年4月に発熱と片麻痺を主訴に当院受診し、WBC 16900/μL, CRP 4.63mg/dL、頭部CT/MRI検査及び胸腹部CT検査で脳梗塞、肺炎、気腫性腎盂腎炎と診断され同日入院となった。入院後、尿管ステント留置、抗生剤投与が行われ全身状態は速やかに改善したが、尿に便汁の混入を認めたため、膀胱造影を施行した。膀胱造影では直腸への造影剤の流出を認め、膀胱直腸瘻と診断した。下部消化管内視鏡検査でも直腸前壁に瘻孔を認めた。腎盂腎炎は膀胱直腸瘻からの逆行性感染によるものと考えられた。尿路感染予防目的で絶食とし、高カロリー輸液を行うも、カテーテル感染のため、継続が困難で低栄養状態が持続していた。経口摂取再開と尿路感染予防目的に腹腔鏡補助下で横行結腸人工肛門造設術を施行した。術後経口摂取を再開したが尿路感染症の再燃なく、軽快退院となった。【結語】低栄養状態・高齢者に対する腹腔鏡補助下手術は低侵襲で有効であると考えられる。
索引用語 鏡視下手術, 膀胱直腸瘻