セッション情報 一般演題

タイトル 018:

急性胃蜂窩織炎の一例

演者 原 一生(天神会 古賀病院21)
共同演者 酒井 拓(天神会 古賀病院21), 増成 暁(天神会 古賀病院21), 中村 弘毅(天神会 新古賀病院), 入江 康司(天神会 新古賀病院)
抄録 急性胃蜂窩織炎の1例天神会 古賀病院21 消化器内科 原 一生 酒井 拓               放射線診断科 増成 暁 新古賀病院  消化器内科 中村 弘毅               病理診断科 入江 康司症例は41歳 女性。以前より肥満症,耐糖能異常を指摘されていたが,放置していた。平成22年8月より生活が不規則となり,食生活も乱れていた。8月末より空腹時心窩部痛が出現し市販の胃薬を内服するも軽快得られず,9月6日に近医を受診した。血液生化学検査所見にて炎症反応の亢進を認め,上部消化管内視鏡検査にて胃前庭部大彎側に粘膜下腫瘍様隆起を指摘され,9月9日精査加療目的にて当院当科に紹介された。炎症所見の亢進ならびに腹部CTにて胃壁の著明な肥厚像と胃壁内部に膿瘍を示唆する低吸収域を認めたために急性胃蜂窩織炎と診断した。絶食のうえ経静脈栄養として、胃酸分泌抑制薬,抗菌剤の投与といった保存的治療にて臨床症状・炎症所見・画像所見ともに改善が得られ,軽快退院した。考察 急性胃蜂窩織炎は感染性急性腹症のひとつであり,以前は外科的治療以外では予後不良とされていたが,現在では適切な抗菌療法にて軽快する例も報告されている。また,診断には腹部CTが特に有用であり,肥厚した胃壁内部に膿瘍を示唆する低吸収域の存在を認める。今回,急性腹症にて発症し,診断に腹部CTが有用であり,保存的加療にて軽快が得られた急性胃蜂窩織炎の症例を経験したために文献的考察を加えて報告する
索引用語 急性胃蜂窩織炎, 保存的治療