セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年迄) |
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タイトル | 専15:経皮的ラジオ波焼灼術後に仮性肝動脈瘤を形成した肝細胞癌の1例 |
演者 | 土屋 直壮(福岡大学 医学部 消化器内科) |
共同演者 | 横山 圭二(福岡大学 医学部 消化器内科), 岩下 英之(福岡大学 医学部 消化器内科), 國本 英雄(福岡大学 医学部 消化器内科), 福永 篤志(福岡大学 医学部 消化器内科), 四本 かおる(福岡大学 医学部 消化器内科), 櫻井 邦俊(福岡大学 医学部 消化器内科), 平野 玄竜(福岡大学 医学部 消化器内科), 上田 秀一(福岡大学 医学部 消化器内科), 森原 大輔(福岡大学 医学部 消化器内科), 西澤 新也(福岡大学 医学部 消化器内科), 竹山 康章(福岡大学 医学部 消化器内科), 坂本 雅晴(福岡大学 医学部 消化器内科), 入江 真(福岡大学 医学部 消化器内科), 岩田 郁(福岡大学 医学部 消化器内科), 釈迦堂 敏(福岡大学 医学部 消化器内科), 早田 哲郎(福岡大学 医学部 消化器内科), 向坂 彰太郎(福岡大学 医学部 消化器内科) |
抄録 | 要旨:症例は75歳女性。C型肝硬変症で通院中であった。2003年10月、肝S7の肝細胞癌(HCC)に対し、経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)を施行した。その後再発なく経過していたが、2010年3月、肝S6に直径2.0cmのHCC再発を認め、再度RFA目的で入院となった。直径3cm焼灼用のcool-tip針を2回穿刺し、病変を十分に取り囲むようにRFAを施行した。治療直後および3か月後のdynamic CT検査では焼灼範囲良好で、明らかなHCCの再発を認めなかったが、焼灼痕内に貫通する肝動脈を認めていた。治療10か月後の2011年1月のdynamic CT検査にて、S6の焼灼痕内部に動脈相で均一に強く濃染する直径約1.0cmの類円形の高吸収域を認めた。治療16か月後の、同年7月のdynamic CT検査で、高吸収域の増大が確認された。血管造影検査を施行したところ、胃十二指腸動脈から分枝する右肝動脈後区域枝尾側から造影される仮性肝動脈瘤の形成を認め、Histoacrylおよびmicrocoil を用いて塞栓療法を行った。本症例は、RFA直後には明らかな動脈瘤を認めなかったが、焼灼痕内部の貫通動脈から遅発性に仮性動脈瘤が形成されたものと考えられた。医原性を含めた外傷性肝動脈瘤の破裂頻度は8割以上といわれ、予防治療の必要性が高い疾患であり、医原性では胆道系手術や経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)後に発症した報告が多い。RFA後に生じた仮性動脈瘤の報告は少ないため、今回、その成因や対策について、文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | RFA, 仮性肝動脈瘤 |