セッション情報 学生発表

タイトル 学03:

胆嚢管合流異常と胆嚢床への門脈枝進入を伴う胆嚢結石症に対し単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った1例

演者 岩元 俊樹(産業医科大学 医学部)
共同演者 古賀 敦大(産業医科大学 第一外科), 田村 利尚(産業医科大学 第一外科), 柴尾 和徳(産業医科大学 第一外科), 山口 幸二(産業医科大学 第一外科)
抄録 症例は30歳、女性。心窩部痛を主訴に近医を受診。胆のう結石症の診断、手術加療目的で当科紹介。術前US上、胆のう内に2cm大の結石を認めた。MRCPで胆嚢管は左右肝管分岐部の非常に近傍より分岐、もしくは右肝管より分岐しており、胆嚢管合流異常が疑われた。DIC-CTを行ったところ、左右肝管は通常より低位肝外で分岐、胆のう管は右肝管より分岐しており、胆嚢管合流異常を認めた。また造影CTにて胆嚢床への門脈枝の進入を認めた。胆嚢管合流異常と胆嚢床門脈枝進入を併存する胆嚢結石症の術前診断に対し、単孔式腹腔鏡下胆のう摘出術を施行した。胆のうの炎症は軽度で周辺臓器との癒着は認めなかった。胆嚢管、肝管を損傷しないようにCalot 三角部を剥離した。術中胆管造影を施行したところ、胆嚢管は右肝管へ合流していた。解剖学的にcritical view of safetyを確認し、胆嚢管を切離した。また進入した門脈枝を損傷しないよう慎重に胆のう床の剥離をすすめ、胆嚢を摘出した。困難症例であったが単孔式腹腔鏡手術を完遂し、第4病日に退院した。
索引用語 胆嚢管合流異常, 胆嚢床進入