セッション情報 |
パネルディスカッション16(消化器外科学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)
上部消化管癌に対する鏡視下手術の長期成績
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タイトル |
外PD16-6:食道癌における胸腔鏡下食道亜全摘術(VATS-E)の長期成績
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演者 |
五藤 哲(昭和大病院・消化器・一般外科) |
共同演者 |
村上 雅彦(昭和大病院・消化器・一般外科), 大塚 耕司(昭和大病院・消化器・一般外科) |
抄録 |
我々は1996年より手術侵襲の軽減を目的に食道癌に対して胸腔内操作を完全鏡視下で行う胸腔鏡下食道亜全摘術(VATS-E)を導入し、合併症等手術成績からもほぼ確立されたと考えられる。当初より固定した術者で手術を行い、2003年度より手術腹部操作を腹腔鏡補助下で行い、手術の質をさらに安定化させるためほぼ同一チームで手術を行ってきている。今回、2003年から2010年に施行したVATS-E症例の長期治療成績を検討する。対象は、2003年から2010年までのVATS-E症例309例。男:女=262:47、扁平上皮癌:腺癌:腺扁平上皮癌:悪性黒色腫=286:18:4:1、Ce:Ut:Mt:Lt:Ae=5:40:144:108:12、stage0:1:2:3:4a:4b=33:37:66:99:65:9。長期成績として、全症例の主原因による1/3/5年生存率が、94.5%/64.3%/57.7%、再発率38%、内、再発形式は、血行転移 50%(肝:肺:骨:脳:他=56%:20%:10%:10%:0% )、リンパ節転移36.1%(N4領域:N3以下領域=84%:16%)、局所再発8.3%%。Stage別の予後は、主原因による1/3/5年生存率が、stage 0で100%/100%/100%、stage 1で100%/100%/87.5%、stage 2で100%/93.2%/92.3%、stage 3で96.3%/54.2%/50%、stage 4aで90.9%/38.1%/25%、stage 4bで50%/0%/0%であった。我々は、術前禁煙を2か月以上とり、その間、Neoadjuvant Therapyとして、FP療法(NDP 20mg/body、5-FU 1000mg/body×5Td)を2クール行っている症例が多いものの、開胸開腹による食道癌手術と比較しても、長期成績は遜色ない結果が得られたと考えられる。 |
索引用語 |
食道癌, VATS-E |