セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 100:転移性肝癌と鑑別を要した限局性脂肪肝の1例 |
演者 | 島袋 容司樹(沖縄県立中部病院消化器内科) |
共同演者 | 山田 航希(沖縄県立中部病院消化器内科), 吉田 幸生(沖縄県立中部病院消化器内科), 知念 健司(沖縄県立中部病院消化器内科), 久保田 富秋(沖縄県立中部病院消化器内科), 新城 雅行(沖縄県立中部病院消化器内科), 菊地 馨(沖縄県立中部病院消化器内科), 西平 靖(沖縄県立中部病院病理部), 国島 文史(沖縄県立中部病院病理部), 国島 睦意(沖縄県立中部病院病理部) |
抄録 | 【目的】脂肪肝は肝臓にびまん性に脂肪沈着を来すのが一般的であるが、超音波検査、CTなどの画像診断の普及に伴い限局性脂肪肝の存在が明らかとなり、ときに原発性肝癌あるいは転移性肝癌などの肝腫瘤性病変との鑑別が問題となる症例が報告されている。今回、われわれは肝内に多発性の腫瘤を認め、主に禁酒により消失がみられ、限局性脂肪肝と考えられた症例を経験したので報告する。【方法】症例は51歳男性、既往歴及び家族歴に特記すべきことないが、泡盛を1日3~4合を30年間というアルコール摂取歴がある。2010年の健康診断で腹部超音波検査で肝臓に多発腫瘤影を指摘され精査目的で当院紹介受診となる。当院で施行された腹部超音波検査及び腹部CT検査や腹部MRI検査でも多発肝腫瘤を認めた。転移性肝癌を疑い原発巣検索で施行した上部及び下部内視鏡検査では明らかな悪性所見は認めず、診断目的で肝生検を施行した。【成績】病理結果はliver tissue with fatty changeで悪性所見は認めなかった。その後、主に禁酒のみで外来経過観察を行ったところ、腹部CTで指摘された多発肝腫瘤影は消失した。以上の臨床経過及び画像検査の変化や病理所見から主にアルコール性の脂肪沈着による限局性脂肪肝と診断した。【結論】転移性肝癌と鑑別を要した限局性脂肪肝の1例を経験したので報告する。 |
索引用語 | 肝腫瘍, 脂肪肝 |