セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年迄) |
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タイトル | 専38:多発肝転移のため化学療法導入され切除可能となった胃神経内分泌細胞癌の1例 |
演者 | 小畑 智裕(佐世保市立総合病院 外科) |
共同演者 | 佐藤 綾子(佐世保市立総合病院 外科), 橋本 泰匡(佐世保市立総合病院 外科), 山根 裕介(佐世保市立総合病院 外科), 飛永 修一(佐世保市立総合病院 外科), 福岡 秀敏(佐世保市立総合病院 外科), 角田 順久(佐世保市立総合病院 外科), 石川 啓(佐世保市立総合病院 外科), 岩崎 啓介(佐世保市立総合病院 病理部) |
抄録 | 【はじめに】胃神経内分泌細胞癌は全胃癌中の約0.6%とされるまれな疾患である。早期に血行性・リンパ行性転移をきたすため通常型胃癌と比べて予後不良との報告が多い。【症例】66歳、男性。2010年2月に胃癌の診断を受け、幽門側胃切除術施行。その後、病理組織学的診断では免疫染色でCD56(+), Synaptophysin(+), Chromogranin A(+),Ki-67(++)であったため、胃神経内分泌細胞癌の確定診断となった。Stage2Aであったために術後補助化学療法としてS-1内服を術後半年間行い終了していた。術後1年目にCEAの上昇を認め、腹部造影CTを施行したところ、多発肝転移を認めたため2011年4月より化学療法(S-1+CDDP+Lentinan)を開始。3コース施行し、終了時点でPRとなりCEAの低下も認めた。根治切除可能と判断したために2011年8月に左肝切除術と肝S8にたいしてRFA焼灼術を施行している。【まとめ】胃神経内分泌細胞癌は1年以内の死亡率が63%と予後不良といわれている。本症例のように肝転移を来たしても化学療法に奏功し手術可能となった症例も見受けられる。しかし、未だ有効な治療法が確立されているとは言い難く、今後も症例の蓄積、検討を行っていく必要があると思われる。 |
索引用語 | 胃神経内分泌細胞癌, 多発肝転移 |