セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 072:HBVキャリアからのHBs抗原消失例におけるHBVマーカーの検討 |
演者 | 中山 利浩(中山内科クリニック) |
共同演者 | 加藤 浩之(独立行政法人国立病院機構佐賀病院), 島 正義(独立行政法人国立病院機構佐賀病院), 市川 辰樹(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科消化器病態制御学), 中尾 一彦(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科消化器病態制御学) |
抄録 | B型肝炎ウイルスキャリアは、HBe抗原陽性時期から活動性肝炎を発症しe抗原のセロコンバージョンを経て肝炎が沈静化し、その中からHBs抗原の消失に至る症例が存在する事が知られている。前任地である、NHO佐賀病院勤務中に、B型肝炎の経過観察中、HBs抗原消失に至った症例4例と内科クリニック開院後、引き続き経過観察を継続する中でHBs抗原消失を確認した1例を経験した。さらに、クリニック診療の中で、家族歴・治療歴等からHBs抗原消失例と思われる7例を経験した。 HBs抗原消失例では、HBs抗体陰性の症例も多く、通常のHBs抗原・抗体のみのスクリーニングでは、B型肝炎ウイルス感染の既往を確認する事は困難である。自己免疫疾患や悪性腫瘍に対する免疫抑制剤・抗がん剤治療により、肝内に潜むHBVが再活性化され劇症肝炎を発症する症例がある事が厚労省研究班より報告され話題になっているが、HBV感染の既往を確認するための有用なマーカーとなりうる検査法やHBVキャリアからのHBs抗原消失例と急性B型肝炎治癒例との鑑別に有用なマーカーとなりうる検査法がないか、現在日常臨床にて測定可能なHBV各種マーカーをHBs抗原消失例において測定し検討を行なったので、若干の文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | HBs抗原消失例, HBc関連抗原 |