セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
104:Roux en-Y再建術後の十二指腸再発による閉塞性胆管炎に対して経皮経胆道的に十二指腸ステント挿入を施行した1例
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演者 |
蒲池 紗央里(県立病院好生館 肝胆膵内科) |
共同演者 |
秋山 巧(県立病院好生館 肝胆膵内科), 大塚 大河(県立病院好生館 肝胆膵内科), 藤本 優(県立病院好生館 肝胆膵内科), 川添 聖治(県立病院好生館 肝胆膵内科), 佐藤 清治(佐賀県立病院好生館 消化器外科) |
抄録 |
【症例】70歳男性【現病歴】2005年12月にstageIIIB胃癌に対して胃全摘術および膵体尾部・脾切除術およびRoux en-Y再建、術後化学療法を施行された。2010年6月、CTにて十二指腸に腫瘤性病変出現したため放射線化学療法を施行されたが徐々に増大傾向を示し、2011年2月に腫瘍増大による十二指腸狭窄とそれに伴う閉塞性黄疸を発症され当科紹介された。【経過】入院時肝酵素・胆道系酵素の上昇と肝内胆管拡張を認めた。内視鏡的には狭窄部に到達困難であったため、PTCDを施行し減黄。PTCDからの十二指腸造影では腫瘍は十二指腸水平部に位置し、盲端側から吻合部側へ造影剤は流出せず、狭窄は約5cmであった。その後PTCDチューブより経皮経胆道的に十二指腸狭窄部に対してウォールフレックス十二指腸ステント(外径22mmX長さ6cm)を挿入し、閉塞解除された。【考察】本症例は胃癌に対して胃全摘術・Roux en-Y再建施行され、十二指腸に再発腫瘍増大により十二指腸狭窄を認めた症例であり、十二指腸に狭窄を来したことで狭窄部より盲端側腸管内圧が上昇し、胆汁うっ滞を来したと考えられる。通常、十二指腸狭窄による通過性不良の症例は内視鏡的十二指腸ステント挿入術の良い適応と考えられる。本症例では胆汁うっ態を解除するため、十二指腸狭窄部へのステント挿入の方針とし内視鏡的十二指腸ステント挿入を検討したがRoux en-Y再建施行されており内視鏡的には狭窄部への到達が困難であった。このため狭窄部へのアプローチ方法としてPTCDを利用して経皮経胆道的アプローチを検討した。PTCDから総胆管、十二指腸乳頭部を超えて狭窄部へのアプローチ可能であり十二指腸ステントデバイス(10Fr)通過可能であったことから、経胆道的に十二指腸ステント挿入を行った。内視鏡的アプローチ困難例に対して対処可能であった症例を経験したので報告する。 |
索引用語 |
十二指腸ステント, 経皮経肝 |