共同演者 |
徳田 浩喜(小林市立病院), 松田 俊太郎(小林市立病院), 島名 昭彦(小林市立病院), 坪内 斉志(小林市立病院), 堀 英昭(小林市立病院), 芳賀 芳夫(国立病院機構熊本医療センター), 片淵 茂(国立病院機構熊本医療センター), 池井 聡(国立病院機構熊本医療センター) |
抄録 |
肝内門脈気腫(HPVG)は種々の病態に随伴する所見であり、以前は予後不良を示す画像サインであった.その後救急領域診断においてCTがルーチン化し,症例数増加、早期発見とともに救命例が増加している.超音波検査(US)は救急領域においてFASTが論じられるほかは依存度が低いのが現状である.今回,HPVG症例の手術適応にUSが有用であったので報告する.症例:90才台女性.腹痛を主訴に来院.CTにてHPVGを認め,回腸浮腫を認めた.既往に腎機能障害が指摘されており,腎機能eGFR8.0と著名な低下を認めたため,造影CTは施行せず.腸管血流の判定にソナゾイドでの造影USを行い,浮腫をともなう腸管の造影効果を認めた.治療の適応とし,抗凝固療法,高気圧酸素療法を行い症状,検査データの改善を認めた.(結語)腸管虚血の開腹適応診断に造影USは有用であると考えられた.これまでの自験例38例を含めて報告する. |