セッション情報 | シンポジウム2「慢性肝炎治療の現況」 |
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タイトル | S2-04:Teprenone+PEG-IFN+ Ribavirin併用療法による治療効果の検討 |
演者 | 山口 東平(長崎大学病院 消化器内科) |
共同演者 | 市川 辰樹(長崎大学病院 消化器内科), 柴田 英貴(長崎大学病院 消化器内科), 本田 琢也(長崎大学病院 消化器内科), 田浦 直太(長崎大学病院 消化器内科), 後藤 貴史(労働者健康福祉機構長崎労災病院 消化器内科), 鶴田 正一郎(日本赤十字社長崎原爆病院 消化器内科), 堤 卓也(長崎市立市民病院 消化器内科), 磯本 一(長崎大学病院 消化器内科), 竹島 史直(長崎大学病院 消化器内科), 中尾 一彦(長崎大学病院 消化器内科) |
抄録 | 【目的】C型慢性肝炎のgenotype1型高ウイルス量症例に対する完全著効(sustained virologic response:SVR)率は約50%といまだ約半数の患者はSVRを得られない状況であり、そのためPEG-IFN+Ribavirin併用療法の治療効果を高める薬剤が検討されており、胃炎・胃潰瘍治療薬であるTeprenoneに抗HCV活性があるといわれている。今回我々は、TeprenoneがPEG-IFN+Ribavirin併用療法の治療効果に与える影響を検討した。【方法】2009年から当院及びその関連病院にてPEG-IFN+Ribavirin併用療法を行ったC型慢性肝炎症例genotupe 1b型ウイルス量高値の症例141例(男:女=73:68、平均年齢=58.4歳、Teprenone(-):(+)=104:33)を対象としTeprenone併用及び非併用症例に振り分けた。Teprenone併用症例については300mg3X/日をIFN導入時に開始しIFN終了後24週後、効果判定まで継続するものと定義した。治療効果についてはIFN投与終了後24週にHCV-RNAを測定し「検出せず」であるものをSVRとし比較検討した。またウイルス消失時期についても検討を行った。【結果】SVR率についてはTeprenone非併用症例と併用症例では32/104(0.313%):19/37(0.545)例(P value =0.02)と有意差を認めた。またウイルス消失時期についてもRVR率及びRVR+cEVR率のそれぞれで検討したが、非併用症例と併用症例で7/104例(0.068):8/37例(0.24) (P value =0.02)と29/104例(0.284):17/37(0.48)例((P value =0.09))であった。またIL28B-SNP major(TT)群についてもウイルス消失時期についての比較検討も行ったが、RVRで0.111:0.333(P value=0.06)、RVR+cEVRで0.351:0.666(P value=0.02)とTeplenone併用症例でいずれもRVR及びcEVR率が高かった。【結論】PEG-IFN+Ribavirin療法にTeprenone併用を行った症例が早期にウイルス消失されやすくSVRを得やすいことが示唆された。 |
索引用語 | テプレノン, インターフェロン |