セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 120:転移性肝癌に対する腹腔鏡下肝切除術 |
演者 | 増田 稔郎(九州大学 消化器総合外科) |
共同演者 | 池田 哲夫(九州大学 消化器総合外科), 森田 和豊(九州大学 消化器総合外科), 橋本 直隆(九州大学 消化器総合外科), 萱島 寛人(九州大学 消化器総合外科), 吉屋 匠平(九州大学 消化器総合外科), 武藤 純(九州大学 消化器総合外科), 的野 る美(九州大学 消化器総合外科), 本村 貴志(九州大学 消化器総合外科), 間野 洋平(九州大学 消化器総合外科), 戸島 剛男(九州大学 消化器総合外科), 池上 徹(九州大学 消化器総合外科), 吉住 朋晴(九州大学 消化器総合外科), 武冨 紹信(九州大学 消化器総合外科), 調 憲(九州大学 消化器総合外科), 前原 喜彦(九州大学 消化器総合外科) |
抄録 | 【はじめに】近年、大腸癌を中心とする化学療法の進歩とともに転移性肝癌に対する肝切除の適応は拡大しており、腹腔鏡下肝切除が積極的に導入されつつある。当科における転移性肝癌に対する腹腔鏡下肝切除をまとめ、その安全性を検討する。【対象と方法】2010年5月から2011年9月までに当科で肝切除を行った転移性肝癌26例のうち、腹腔鏡下肝切除を施行した17例を対象として原発巣、術前化学療法、同時切除の有無、術後在院日数、術後合併症をまとめ、切除肝重量、手術時間、出血量を開腹肝切除と比較する。【結果】1.腹腔鏡下肝切除17例の内訳は腹腔鏡補助下葉切除2例、完全腹腔鏡下肝亜区域切除3例(S2、S3、S6)、肝部分切除12例(S2/3:1例、S5:2例、S8:2例、S7:4例、2か所:2例、3か所:1例)であった。2.原発巣は結腸直腸癌16例、卵巣癌1例で、11例(64.7%)で肝切除までに何らかの化学療法を行っていた。3.結腸直腸癌16例のうち6例(37.5%)で腹腔鏡下に原発巣と転移性肝癌の同時切除を行った。うち2例は腹腔鏡補助下右肝切除を行い、4例は完全腹腔鏡下肝亜区域切除または部分切除を行った。4.術後平均在院日数は14±12日であった。5.完全腹腔鏡下の原発巣同時切除を行った結腸直腸癌1例で術後の腹腔内膿瘍を認めたが、ドレナージにて保存的に改善した。6.切除肝重量は開腹肝切除321.5±669.4gに対して鏡視下肝切除123.6g±234.7g(P=0.28)、手術時間は開腹肝切除394.3±155.5分に対して鏡視下肝切除388.8±242.0分(P=0.95)で差はなかった。7.出血量は鏡視下肝切除357.2±375.4gで、開腹肝切除771.3±648.5gより少ない傾向であった(P=0.059)。【まとめ】腹腔鏡下肝切除は原発巣の同時切除を含む転移性肝癌の安全かつ重要な治療手段となりうる。 |
索引用語 | 腹腔鏡下肝切除, 転移性肝癌 |