セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
087:Peg-IFNα2a+RBV併用療法にてEVRを達成したものの、経過中に無効となり、その後Peg-IFNα2b+RBV、IFNβ+RBVに変更するもHCVRNAの陰性化が得られなかった難治性C型慢性肝炎の一例
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演者 |
松崎 寿久(国立病院機構佐賀病院) |
共同演者 |
加藤 浩之(国立病院機構佐賀病院), 高原 郁子(国立病院機構佐賀病院), 島 正義(国立病院機構佐賀病院) |
抄録 |
症例は55歳女性。近医にて肝機能異常を指摘され当科紹介受診。HCV抗体陽性、HCVRNAはGenotype 1B、ウイルス量は5.4logIU/mlと高値であり、C型慢性肝炎と診断した。肝生検ではA2/F1の結果であった。Peg-IFNα-2a (180μg)+RBV(600mg)にて治療を開始。治療反応性は良好であり、8週でHCVRNAは陰性化、その後16週まで陰性で持続した。しかし、20週でHCVRNAが陽転化し、その後もHCVRNAは増加していったため、24週よりインターフェロンをPeg-IFNα-2b(80μg)に変更、RBVは同量で継続した。変更後、一旦増加したウイルス量は再び減少。32週にはHCV-RNA 6.3logIU/mlから2.0logIU/mlまで減少した。しかし、36週から再びHCVRNAが増加、40週からIFNβ(600万単位)×週3回+RBVに再度変更を行った。変更後に再びウイルス量が減少し、44週にはHCVRNA <1.2logIU/mlまで低下。しかし、その後継続するも陰性化することはなく、52週よりHCVRNAは増加傾向となり、64週には7.3logIU/mlまで増加した。3種類のインターフェロンにより一旦はHCVの減少が得られるものの、その後無効になる経過から、抗インターフェロン抗体の関与等が疑われる希な症例と考えられ、文献的考察を加えて発表する。 |
索引用語 |
HCV, IFN |