セッション情報 専修医発表(卒後3-5年迄)

タイトル 専81:

悪性腹膜中皮腫の1例

演者 大石 敬之(長崎大学病院 消化器内科)
共同演者 柴田 英貴(長崎大学病院 消化器内科), 田浦 直太(長崎大学病院 消化器内科), 加茂 泰広(長崎大学病院 消化器内科), 吉村 映美(長崎大学病院 消化器内科), 内田 信二郎(長崎大学病院 消化器内科), 久保田 陽子(長崎大学病院 消化器内科), 山口 東平(長崎大学病院 消化器内科), 本田 琢也(長崎大学病院 消化器内科), 市川 辰樹(長崎大学病院 消化器内科), 磯本 一(長崎大学病院 消化器内科), 竹島 史直(長崎大学病院 消化器内科), 林 徳真吉(長崎大学病院 病理部), 中尾 一彦(長崎大学病院 消化器内科)
抄録 症例は63歳男性。検診で貧血と血小板増多、腹水を認めたため、当科紹介受診となった。既往歴、家族歴に特記事項なし。職業は元火力プラントの設計技師でアスベスト被曝歴なし。血液検査ではPlt 70万/μl、Hb 9.4g/dl、CRP 14.8mg/dl、Alb 1.9g/dl、腫瘍マーカーの上昇はなし。 腹部CTにて大網、小網に肥厚を認めomental cake様所見を呈していた。FDG-PETにて大網・腹膜主体に腫瘤形成を認めFDGの高集積を認めた。腹膜以外の病変は認めなかった。上下部消化管内視鏡検査では異常は認めなかった。腹水試験穿刺を行い、橙黄色混濁した腹水を採取。腹水中WBC 4700/μlと著名な上昇、ヒアルロン酸、CYFRAの上昇を認めた。腹水細胞診でClassV positive、Malignant mesothelioma が強く疑われた。免疫染色を行い悪性腹膜中皮腫として矛盾しない結果であった。悪性腹膜中皮腫は比較的稀な疾患である。今回細胞診にて確定診断を得、FDG-PETが有用であった悪性腹膜中皮腫の一例を経験した。文献的考察を踏まえ報告する。
索引用語 悪性腹膜中皮腫, 腹水