セッション情報 Freshman Session(卒後2年迄)

タイトル

バリウムによる上部消化管造影後に小腸イレウスを呈した子宮広間膜ヘルニアの1例

演者 亀田 慎也(三田市民病院 消化器科)
共同演者 畑中 宏史(三田市民病院 消化器科), 池田 敦史(三田市民病院 消化器科), 小野寺 建介(三田市民病院 消化器科), 菅 もも子(三田市民病院 消化器科), 田中 秀憲(三田市民病院 消化器科), 脇 信也(三田市民病院 消化器科), 中村 晃(三田市民病院 消化器科), 尾崎 貴洋(三田市民病院 外科), 松本 晶子(三田市民病院 外科), 西村 透(三田市民病院 外科), 松本 拓(三田市民病院 外科), 藤田 恒憲(三田市民病院 外科), 藤原 英利(三田市民病院 外科), 和田 隆宏(三田市民病院 外科)
抄録 【症例】51歳, 女性.  【主訴】腹痛  【既往歴】腹腔鏡下右卵巣嚢腫術後【現病歴】平成22年4月28日に健診にて上部消化管造影を施行。その後、腹痛を認めたため29日に当科救急外来を受診。腹部X線にてバリウム貯留・niveau像を認めたためイレウスの診断にて緊急入院となった。【経過】入院後、絶食点滴加療を行うも改善無く、4月30日に下部消化管内視鏡検査(CS)施行し、大腸内のバリウムを可能な限り除去。その後も病状の改善が見られないために、5月2日にイレウスチューブ挿入。5月7日、10日に再度CS施行し、大腸内のバリウムをすべて除去。5月11日の小腸造影にて、回腸での造影剤の途絶像を認めた。同日、手術目的に外科転科とした。5月12日、腹腔鏡下に回腸が子宮広間膜の異常裂孔に嵌頓している所見を認めたため、子宮広間膜異常裂孔ヘルニア嵌頓によるイレウスと診断。ヘルニア門閉鎖術を施行した。【結語】上部消化管造影後の子宮広間膜ヘルニアの1例を経験した。原因不明のイレウスが遷延する女性の場合では、本疾患も鑑別疾患の1つにおく必要があると思われる。
索引用語 子宮広間膜ヘルニア, 上部消化管造影検査