セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年目迄) |
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タイトル | 重症型アルコール性肝炎の1剖検例 |
演者 | 新谷 亮多(岸和田徳洲会病院 消化器内科) |
共同演者 | 古賀 風太(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 田中 寛人(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 馬場 慎一(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 長谷川 晶子(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 滝原 浩守(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 柳原 恵梨(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 井上 太郎(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 中野 利宏(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 植田 智恵(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 高松 正剛(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 尾野 亘(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 西野 栄世(岸和田徳洲会病院 病理部) |
抄録 | 症例は、39歳男性で、主訴は、黄疸 【病歴】以前より常用大酒家であった(アルコール積算量:1700kg)。平成21年8月から眼球結膜黄染出現し増悪したため近医受診した。腹水・黄疸著明であり、白血球高値から胆管炎の診断で入院の上抗菌薬投与受けたが黄疸の増悪傾向認め9月14日当院転院となった。肝炎ウイルスマーカー陰性・抗核抗体陰性・抗ミトコンドリア抗体陰性で大量飲酒歴から重症型アルコール性肝炎の診断で治療開始した。第2病日にはPT:32%と低下したため血漿交換施行した。血漿交換2クール計6回を行い一旦は高ビリルビン血症やプロトロンビン時間延長の改善あるも再増悪した。経過中にAST,ALTの再度上昇傾向ありステロイドパルス療法2回行いAST,ALTの改善は得られたが高ビリルビン血症の改善乏しかった。徐々に経口摂取量低下したため第35病日に中心静脈栄養療法を導入した。その後敗血症を発症し、第47病日に永眠された。剖検所見であるが、肉眼所見で肝全体に黄染しているが萎縮や再生結節はみられなかった。顕微鏡所見で全体に著明な線維化認めるも肝再生像は見られなった。その他の臓器については、詳細を発表時に議論する。【考察】血漿交換やステロイドパルスなどによる集学的治療行うも救命できなかった要因として肝の再生機転がみられなかったことが考えられた。 |
索引用語 | 重症型アルコール性肝炎, 剖検 |