セッション情報 | Freshman Session(卒後2年迄) |
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タイトル | 5FUによる高アンモニア血症の2例 |
演者 | 山崎 友裕(兵庫県立尼崎病院 消化器内科) |
共同演者 | 菱谷 英里子(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 平松 由紀子(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 生田 耕三(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 出田 雅子(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 山内 雄輝(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 高田 裕(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 野本 大介(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 川崎 公男(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 梅田 誠(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 松村 毅(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 木村 利幸(兵庫県立尼崎病院 消化器内科) |
抄録 | (症例1)79歳男性。S状結腸癌でH20年S状結腸切除+D2郭清施行、H21年に多発肝転移認め、以後外来全身化学療法(アバスチン+mFOLFOX6各250mg.420mg.2800mg)を施行中。H21年7月5コース目Day2に意識障害(JCS20)を主訴に救急受診。羽ばたき振戦を認めた。(検査結果)WBC2500/mm3、Hb12.1g/dl、PLT26.1×104/μl、GOT27IU/l、GPT20IU/l、LDH376IU/l、Cre0.9mg/dl、CRP 8.48 mg/dl、NH3 400μg/dl、血糖199mg/dl、HCV(-)、HBsAg(-)、PH7.462 PaO2 103.5mmHg、PaCO2 26.6mmHg、BE -3.4mmol/l。頭部CTにて明らかな病変なし。胸腹部CTで肝腫瘍は若干縮小気味。(治療経過)高アンモニア血症に対してアミノレバン点滴。高アンモニアの是正と共に意識障害改善。8月よりアバスチン+FOLFILI(アバスチン250mg、カンプト200mg、レボホリナート275mg、5FU420mg/2800mg)に変更し再開したが4コース目で再度高アンモニア血症をきたした。(症例2)73歳男性。肺転移を認めた大腸癌(Stage4)の全身化学療法にて当科フォロー中。H22年10月アバスチン+mFOLFOX6(各250mg.420mg.2800mg)の5コース目施行後Day2に意識レベル低下(JCS=10)を主訴に救急受診。羽ばたき振戦認めた。(検査結果)WBC 7400/mm3、Hb 10.7g/dl、PLT 21.2×104/μl、GOT27IU/l、GPT12IU/l、LDH259IU/l、Cre1.0mg/dl、CRP 0.38 mg/dl、NH3 452μg/dl、血糖139mg/dl、HCV(-)、HBsAg(-)、PH7.347、PaO2 115.9mmHg、PaCO2 22.7mmHg、BE -11.9mmol/l。頭部CTにて明らかな病変なし。(治療経過)高アンモニア血症認め、絶食・補液としアミノレバン点滴継続による高アンモニアの是正を図った。翌日には意識レベル著明に改善認めた。11月からアバスチン+mFOLFOX6を80%doseに減量して再開。以後意識障害認めなかった。(考察)今回大腸癌化学療法中に高アンモニア血症をきたした2例を経験したので文献的な考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 5-FU, フルオロアセテート |