セッション情報 一般演題

タイトル

ソラフェニブが著効した進行肝細胞癌の一例

演者 渡辺 昌樹(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科)
共同演者 福永 豊和(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 木村 典世(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 牟田 優(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 廣橋 研志郎(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 西川 義浩(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 佐久間 洋二朗(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 熊谷 奈苗(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 工藤 寧(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 加藤 洋子(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 村上 弥生(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 藤田 光一(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 山内 淳嗣(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 吉野 琢哉(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 高 忠之(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 大橋 真也(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 浅田 全範(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 川口 清隆(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科), 八隅 秀二郎(財団法人 田附興風会 北野病院 消化器センター内科)
抄録 【症例】73歳男性【主訴】黄疸【既往歴】急性虫垂炎手術、子宮筋腫手術、脳梗塞、高血圧症【現病歴】C型慢性肝炎(1型高ウイルス量)にて肝庇護療法を行っていたが、2009年12月のCTで肝S3に30mm、S4に17mm大の肝細胞癌(HCC)を認め、肝動脈塞栓療法(TACE)およびラジオ波焼灼術(RFA)を行った。2010年5月のCTでmultiple HCCを認め、ミリプラチンによるTACEを施行したがPDであり、8月にシスプラチンによるTACEを行った。しかし10月のCTでHCCの増大と左門脈腫瘍栓を認め、リザーバー動注療法の目的で11月16日に入院となった。【現症】体温36.4℃、血圧126/80mmHg、脈拍76/min、心肺腹部異常なし。【検査結果】WBC 4200/μl,Hb 14.0g/dl,Plt 19.7万/μl,AST 86 U/l,ALT 36 U/l,T-bil 0.9mg/dl,Alb 3.8g/dl,PT 93%,AFP 158066ng/ml,PIVKA2 33900mAU/ml【経過】右鼠径部にリザーバーポートを留置し、11月21日からlow dose FP療法(CDDP 10mg+5-FU 250mg)を開始するも食思不振が強く、day16にて中止した。腹部CTにてPDと判断した。12月16日からソラフェニブ 400mg/dayを開始したが、血球減少の副作用が強いため12月22日から200mg/dayに減量した。2011年1月以降、腫瘍マーカーの著明な減少と腹部CTにてHCCおよび門脈腫瘍栓の縮小を認めた。現在もソラフェニブ 200mg/dayを継続し経過良好である。【結語】ソラフェニブが著効した進行肝細胞癌の一例を経験した。当院におけるソラフェニブの使用経験を含め、若干の考察を加えて報告する。
索引用語 ソラフェニブ, 肝細胞癌