セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年目迄)

タイトル

Multimodality fusion imaging を用いたRFA治療-より確実な局所制御を目指して

演者 大濱 日出子(市立池田病院 消化器内科)
共同演者 井倉 技(市立池田病院 消化器内科), 今井 康陽(市立池田病院 消化器内科), 小来田 幸世(市立池田病院 消化器内科), 澤井 良之(市立池田病院 消化器内科), 福田 和人(市立池田病院 消化器内科), 牧野 祐紀(市立池田病院 消化器内科), 宇都宮 大輔(市立池田病院 消化器内科), 水本 塁(市立池田病院 消化器内科), 卜部 彩子(市立池田病院 消化器内科), 大西 孝典(市立池田病院 消化器内科), 倉橋 知英(市立池田病院 消化器内科), 松本 康史(市立池田病院 消化器内科), 中原 征則(市立池田病院 消化器内科), 厨子 慎一郎(市立池田病院 消化器内科), 黒川 正典(市立池田病院 消化器内科)
抄録 【背景】我々は以前より腫瘍の描出向上と安全性向上のために積極的に人工胸腹水を併用し、横隔膜直下や他臓器に隣接した腫瘍に対しても、エコーガイド下で経皮的にRFAを施行してきた。一方、B-modeエコーでも描出できない早期肝癌がEOB-MRIで診断されるようになってきている。このような腫瘍の診断・治療にはEOB-MRIとエコーのfusion画像をリアルタイムに作成することができるGE社のVolume NavigationなどのMultimodality fusion imagingが有用である。我々は2010年5月よりGE社製LOGIQ E9を導入してから、全例にVolume Navigationを利用しRFAを施行してきたので、LOGIQ E9導入前後でRFA治療の比較検討した。【対象と方法】LOGIQ E9導入前の2009年9月から2010年4月までRFAを施行した75例123結節とLOGIQ E9導入後の2010年5月から2010年1月までRFAを施行した89例123結節を対象とした。治療効果判定はRFA後3日以内に行い、5mm以上のマージンが確保できるよう治療計画を立て、少なくとも1mm以上のマージンが確保できるまでRFA治療を繰り返した。RFAはRadionics社のcool-tip systemとBoston社のReveen needleを用いた。【結果】LOGIQ E9導入前後で治療対象腫瘍個数と腫瘍径は各々1.39±0.76 vs 1.37±0.66個、15.8±6.7mm vs 14.1±6.2mmで有意差なかった。人工胸腹水を併用したものは77/120 vs 90/123で有意差はなく、B-modeで描出されなかったものは2/123 vs 19/123 (P<0.01)と導入後はB-modeで描出できないものも治療したが、治療セッション数は1.07±0.26 vs 1.11±0.33で有意差はなかった。【結論】Volume Navigationの導入により、人工胸腹水を併用しないと描出できないような腫瘍やEOB-MRIでしか検出できないような腫瘍も正確で安全にRFA治療可能となった。Volume NavigationはRFA治療に有用なfusion imaging technologyと考えられた。
索引用語 RFA, Multimodality fusion imaging