セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 閉塞性黄疸を来たした総胆管内脱落肝細胞癌の一例 |
演者 | 毛利 陽一(市立岸和田市民病院) |
共同演者 | 藤井 義憲(市立岸和田市民病院), 星 智子(市立岸和田市民病院), 栗山 大輔(市立岸和田市民病院), 陣 佑祥(市立岸和田市民病院), 田中 裕一(市立岸和田市民病院), 木村 昇(市立岸和田市民病院), 高谷 晴夫(市立岸和田市民病院), 梶村 幸三(市立岸和田市民病院) |
抄録 | 症例は59歳男性。以前より大酒家。2009年1月より心窩部痛あり、6月より体重12kg減少にて同年8月24日当院受診となる。血液検査ではWBC143800 AST141 ALT117 ALP824 T-Bil6.9 D-Bil5.2 CRP4.11 AFP83300 CA19-9 3428、腹部エコーではpoor studyであり、明らかな肝SOLは指摘できず。上部内視鏡検査では食道静脈瘤LiF1CbRC(-)を認めた。黄疸含め精査加療目的にて当日入院となる。8月25日腹部肝dynamic CTにて肝細胞癌を疑う多発性肝腫瘍、傍大動脈領域の腹腔内リンパ節転移、門脈腫瘍栓、両側肝内胆管の拡張を認めた。両側肝内胆管拡張の原因は不明にて8月26日ERCPを施行した。十二指腸vater乳頭開口部に嵌頓物を認め、胆管造影では下部胆管から十二指腸内に連続して透瞭像を認め回収した。回収した組織検査ではほとんどは壊死の強い腫瘍組織であったが、一部壊死していない組織より肝細胞癌を疑われ、肝細胞癌が胆管内に脱落した可能性が高いと考えられた。以後、肝胆道系酵素は低下した。胆管浸潤、門脈腫瘍栓、傍大動脈領域のリンパ節転移を伴う肝細胞癌にてソラフェニブでの加療となった。肝細胞癌の総胆管内脱落による閉塞性黄疸を来たした症例は稀で、若干の文献的考察を加えここに報告する。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 閉塞性黄疸 |