セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 大腸癌切除の病理標本より偶然アレルギー性血管炎の診断が付いた一例 |
演者 | 長谷川 晶子(岸和田徳洲会病院 消化器内科) |
共同演者 | 馬場 慎一(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 古賀 風太(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 滝原 浩守(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 柳原 恵梨(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 井上 太郎(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 中野 利宏(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 尾野 亘(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 松田 靖弘(岸和田徳洲会病院 外科), 片岡 直己(岸和田徳洲会病院 外科), 山口 智之(岸和田徳洲会病院 外科), 冨田 雅史(岸和田徳洲会病院 外科), 坂本 一喜(岸和田徳洲会病院 外科), 新保 雅也(岸和田徳洲会病院 外科), 牧本 伸一郎(岸和田徳洲会病院 外科), 西野 栄世(岸和田徳洲会病院 病理部) |
抄録 | 【症例】77歳、女性。平成23年2月頃左下腿に紫斑、浮腫を生じたため近隣病院で精査をしていたが原因は判明せず増悪と消退を繰り返していた。同年3月に右上下肢の脱力を主訴に当院受診。脳梗塞の診断にて入院となる。入院時施行した採血で好酸球71.0%と高好酸球血症を認めた。精査目的の腹部造影CTでS状結腸に濃染する壁肥厚を認め下部消化管内視鏡検査で大腸癌の診断となりS状結腸切除術を施行した。病理組織診から腫瘍部を含めて腸壁および間膜内の細小血管において、周囲に著明な好酸球浸潤を伴うフィブリノイド壊死性血管炎、肉芽腫性血管炎の所見を認めアレルギー性血管炎の診断に至った。高好酸球血症もアレルギー性血管炎によるものと考えられた。診断後PSL 内服投与開始され徐々に好酸球の値は改善している。【考察】脳梗塞の精査にて血管炎、大腸癌の診断となり加療に至った。血管炎の約5%に悪性腫瘍が合併を認めると言われる。偶然的なものかはさらなる議論を要するが、腫瘍切除により血管炎の治療経過が良好であれば関連性も否定できない。本症例においては大腸癌は無症候性にもかかわらず偶然精査され完全切除が可能であった。血管炎との関連は現地点では肯定も否定できないが血管炎を疑う所見や臨床経過を認めた場合は悪性腫瘍が潜在する可能性を念頭に精査する必要があると思われる。 |
索引用語 | 悪性腫瘍, 血管炎 |