セッション情報 一般演題

タイトル

飲酒後の嘔吐反射から特発性縦隔気腫が疑われた1例

演者 野口 未央(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科)
共同演者 松本 久和(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 東 俊二郎(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 薮内 洋平(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 大田 彩貴子(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 信岡 未由(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 岩上 祐吉(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 三上 貴生(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 津田 喬之(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 三長 孝輔(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 李 宗南(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 中村 文保(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 谷口 洋平(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 中谷 素樹(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 赤松 拓司(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 瀬田 剛史(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 浦井 俊二(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 上野山 義人(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 山下 幸孝(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科)
抄録 〔症例〕特に基礎疾患を有しない20歳女性〔現病歴〕2011年1月、長時間にわたる多量の飲酒後、頻回嘔吐を認めた。翌日、前胸部痛が持続し近医受診した。処方をうけ一旦帰宅したが、改善認めず、当院救急外来受診した。CTにて縦隔気腫を認め同日、当科入院となった。〔入院時現症〕体温は37度で、強度の前胸部痛を認めた。血液検査ではWBC18100/μlと上昇をみとめたが、その他、特に問題認めなかった。CTにて頚部、縦隔、前胸壁に気腫を認めた。腹腔内には明らかなfree airを認めなかった。〔治療経過〕同日緊急食道透視施行し、はっきりとしたleakを認めなかった。特発性の縦隔気腫が疑われ保存的治療を行うこととなった。症状改善し、入院から3病日後、再度食道透視施行したがleakを認めず、食事摂取を開始した。食事開始数日後、心下部不快感、嘔吐をみとめた。経鼻内視鏡による観察を行ったが明らかな病変をみとめなかった。保存的加療継続し、症状改善したため12病日目、退院となった。後日外来にて上部内視鏡検査施行されたが、あきらかな異常を認めなかった。その後も同様の症状を認めていない。〔結語〕特発性縦隔気腫は比較的まれな疾患であり、外傷等による続発性縦隔気腫を鑑別除外することにより診断される。今回、飲酒後の嘔吐反射から特発性縦隔気腫が疑われた1例を経験したので、若干の文献的考察を加えて発表する。
索引用語 特発性縦隔気腫, 続発性縦隔気腫