セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
腹腔鏡検査が診断に有用だった結核性腹膜炎の一例
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演者 |
森沢 剛(近江八幡市立総合医療センター 消化器内科) |
共同演者 |
全 圭夏(近江八幡市立総合医療センター 消化器内科), 楊 孝治(近江八幡市立総合医療センター 消化器内科), 石川 博己(近江八幡市立総合医療センター 消化器内科), 赤松 尚明(近江八幡市立総合医療センター 消化器内科) |
抄録 |
【症例】85歳男性。【主訴】食思不振。【現病歴】早期胃癌内視鏡治療後、脳梗塞後遺症、発作性心房細動などで近医通院中であった。H22年10月上旬より腹部膨満を伴って食思不振が出現し、10月5日当院紹介入院となった。【経過】当初癌性腹膜炎を疑って上下部内視鏡検査、胸腹部CT検査および腹水細胞診などを行ったが、悪性病変を示唆する所見は認めなかった。腹水中のADA高値より結核性腹膜炎が疑われたが、複数回にわたる喀痰および腹水での鏡検、培養、PCRではいずれも結核菌の証明はできなかった。確定診断のため腹腔鏡検査を施行した。腹膜に白色小結節が多発しており、病理組織検査にて乾酪壊死を伴う肉芽腫を認め、結核性腹膜炎と診断した。INH、RFP,PZA、SMの4剤にて治療を開始したところ速やかに炎症反応の低下と腹水の減少消失を認めた。【総括】結核性腹膜炎は特異的な所見に乏しく癌性腹膜炎との鑑別が必要であり、その診断は一般的に困難である。今回我々は腹腔鏡検査が診断に有用だった結核性腹膜炎の一例を経験した。若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 |
結核性腹膜炎, 腹腔鏡 |