セッション情報 一般演題

タイトル

小腸内視鏡にて術前診断しえた原発性空腸癌の1例

演者 土田 麻里子(姫路赤十字病院 内科)
共同演者 深津 裕寿(姫路赤十字病院 内科), 高田 美穂(姫路赤十字病院 内科), 三浦 翔(姫路赤十字病院 内科), 岸田 裕志(姫路赤十字病院 内科), 高木 慎二郎(姫路赤十字病院 内科), 高谷 昌宏(姫路赤十字病院 内科), 森下 博文(姫路赤十字病院 内科), 上坂 好一(姫路赤十字病院 内科)
抄録 症例は60歳代、男性。主訴は嘔吐、上腹部鈍痛。平成23年1月下旬より嘔吐、上腹部鈍痛生じ、近医受診。上部消化管内視鏡検査を行うも明らかな原因となる病変は認められず。その後も症状持続し、下部消化管内視鏡検査上も同様に原因となる病変は認められず。腹部US、CT上、多発性肝腫瘤を認め、PET-CTにて左上腹部及び多発性肝腫瘤に集積を認め、転移性肝腫瘍が疑われた。症状の改善なく、嘔吐も再度出現し、4月当科外来紹介後、精査加療目的にて入院。入院後、経口的小腸内視鏡検査にて空腸上部に全周性の狭窄を認め、生検にて中分化管状腺癌を認めた。以上より空腸癌、多発性肝転移と診断し、空腸の狭窄に伴う症状改善目的に空腸部分切除を行った。病変はTreitz靱帯より約10cm肛門側に存在し、切除標本肉眼所見は45×25mm大の周堤を伴う潰瘍性病変として認められ、大腸癌取扱い規約に準ずると3型と分類された。病理組織所見は中分化管状腺癌、pSE、ly1、v2、pPM0、pDM0であった。原発性小腸癌は比較的稀な疾患であり、今回我々は小腸内視鏡にて術前診断しえた原発性空腸癌の1例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 小腸内視鏡, 小腸癌